地上波、YouTube、Netflix他、数えきれないプラットフォームが無数のコンテンツを発信している世の中で今、見るべきものは何か。テレビやネットなど、様々なジャンルの垣根を超え活躍するロンドンブーツ1号2号の田村淳が、時代を席巻するクリエイターから、面白いコンテンツを聞く番組「田村淳のコンテンツHolic」より、一部を紹介する。
“展開を予想することすら諦める”「チェンソーマン」
淳 どうも! 田村淳です。
かっぴー 漫画家のかっぴーと申します。よろしくお願いします。
◆かっぴー(漫画家・漫画原作者)
1985年神奈川生まれ。武蔵野美術大学を卒業後、大手広告代理店のアートディレクターとして働くが、自分が天才ではないと気づき挫折。WEB制作会社のプランナーに転職後、趣味で描いた漫画「フェイスブックポリス」をnoteに掲載し大きな話題となる。2016年に漫画家として独立。広告代理店を舞台にした漫画「左ききのエレン」が大ヒットし、池田エライザと神尾楓珠を主演にドラマ展開もされた。あらゆるメディアで活躍する新時代の漫画家だ。
淳 じゃあ、早速コンテンツの紹介をお願い致します。
かっぴー 最初は大好きな漫画「チェンソーマン」です。
淳 いや知らないです……少年ジャンプですか?
かっぴー 多分漫画好きはみんな知ってて、次にドカンと来るような作品だと思うんで。
◆チェンソーマン
週刊少年ジャンプで2018年から連載されている、藤本たつき作の漫画。
舞台は「悪魔」が日常にいる世界。悪魔を退治するデビルハンターという仕事をしていたデンジが、ある出来事で「チェンソーの悪魔」ポチタと契約を交わしチェンソーマンに変身できる力を手に入れる。そして「公安」という組織に入り、敵の悪魔と戦う。
かっぴー ここまで聞いたらいわゆる少年漫画だなって感じすると思うんですけど、実はすごい大人向けなんですよ。逆に子供付いて来てんのかな? って思うくらい。
淳 ハハハ!
かっぴー 他の主人公って、海賊王になるとか、家族を殺した鬼を退治するとか、大義があるじゃないですか。でも、「チェンソーマン」の主人公って、恵まれてなさすぎて最初に思い描く夢が「朝飯にパン食いたい」なんですよ。その後に仕事が見つかって、人間らしい暮らしができるようになってくるんです。そしたら次に思い描くのが「胸揉みたい」っていう!
淳 ハハハ! 欲求に正直なんですね。
かっぴー そんな漫画なんですけど、僕がおすすめする理由が、“展開を予想することすら諦めるジェットコースター漫画”だからなんです!
淳 予想をする意味がないということですね。
かっぴー 僕も一応漫画家の端くれなんで、頭の片隅で「この後どうなるんだろうな」って思いながら読んでるところはあるんです。ただ、「チェンソーマン」に関してはもう諦めました。