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なぜこんな文書が落ちているのか?
「ゴルフ場に穴掘って埋めたんよ。約30万羽ぐらい埋めたんじゃないか?」
「カントリーの運営者は何も言わんのですか。」
「そこを買うたから。」
未承認の生ワクチンを鶏に打ったら鳥インフルエンザに罹ってしまい、ゴルフ場を買って30万羽を埋めたというのだ。くどいようだが、あくまでも廃墟に放置されていた真偽不明の文書だ。これが彼らの会話の、本当の文字起こしだったとしても、内容自体が酔っ払いの他愛のない想像に過ぎないのかもしれない。
しかし、こうしたヤバい内容が文書化されていることも、ちょっと引っかかる。おそらく、参加者に内緒で会話を録音し、文字起こしされたものだろう。そこにも闇を感じる――。
この探索で出会った“廃墟に落ちていた文書”は非常に衝撃的で、様々な想像が膨んでしまった。このあとも、刺激的な内容がたくさん書かれており、結局、最後まで読んでしまった。こうして深い闇の深淵を覗いた気持ちになれるのも、廃墟の魅力……なのかもしれない。
撮影=鹿取茂雄