――19年12月からは事務所に所属して、ここから新しい自分を見せたいという想いがあったと思います。
武藤 そのひとつとして作詞を始めました。今後はシンガーとしても勝負していけたらいいなと思っているので。
――最近の曲はシティポップの色を出すようになりました。
武藤 事務所の方たちと話しながら方向性を決めていくなかで、世界的に評価が高まっているシティポップの要素も取り入れようと。80年代も感じられるし、新しい武藤彩未も感じてもらえるのかなと思ってます。これからも「80年代」という柱はブレずに、誰かのマネではなく自分の色を出していきたいです。
「17歳くらいの時に歌っていた曲を、いま歌うと違和感があって」
――ただ、2020年はライブができるような環境じゃなかったですよね。
武藤 ファーストミニアルバムをリリースしたタイミングで新型コロナが流行って、リリースイベントのほとんどがキャンセルになりました。アーティストの方はみんなそうだと思うんですけど、ライブを活動のベースにしているのでキツかったですね。気持ちを切り替えて、ライブができない期間を楽曲制作にあてて、2枚目のミニアルバムを出すことができたので、今後のライブに期待してほしいです。
――ライブで過去のオリジナル曲は歌うのでしょうか?
武藤 17歳くらいの時に歌っていた曲を、いま歌うと違和感があって。やっぱり、作詞家さんに書いていただいた17歳の等身大の歌詞なので……。いまは、作詞も自分でしていて、自分の気持ちを素直に書いているので、できればいまの24歳の等身大の歌を歌いたいと思ってます。
――これまで8年以上歌に捧げてきたことに後悔はないですか?
武藤 まったくありません。いつかは日本武道館に立ちたいし、松田聖子さんのようにずっと歌い続けていたい。できれば死ぬまで歌っていたいんです(笑)。
写真=川しまゆうこ