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日本の“エロ本“は消えるのか…伝説の編集者が語る「想像しうる限りで最悪の事態」

最後のエロ本編集者たち――ミリオン出版「俺の旅」生駒明編集長 #2

2021/01/24

「新宿には19年と5ヵ月、住んだんですよ。ずっと、風俗の取材をしていました。もう懐かしいですね。2020年の8月25日に愛知県の実家に帰りました。あと7ヵ月で20年だった。いまはテレワークで風俗ライターの仕事をしているんです。収入は激減ですね。『俺の旅』もこれからどうするか模索中ですが、これからも定期的に東京に通いたいですし、取材旅行にも行きたい。風俗旅行も続けていきたいと思っています」

緊急事態宣言の中赤く点灯されたレインボーブリッジ ©️iStock.com

 休刊から1年が経った。いま、イコマは実家に帰り、フリーの風俗記者として暮らしている。1000年企業を目指した「俺の旅」は、2019年5月の退職時に発行元の大洋図書から商標権を得ることができた。最終号に宣言したような“長期間持続可能なメディアに変身する”という野望を持って外の世界に飛び出したイコマと俺の旅だったが、このご時世に紙の雑誌を出してくれるような版元はなし。覚悟の上だった。そして、スケールダウンさえすれば、イコマの想定以上に「俺の旅」というコンテンツは雑誌業界にまだまだ必要とされていた。

「紙のエロ本の市場はもはや壊滅。デジタル化して生き残っていくしかない」

生駒明氏

 独立してすぐの2019年7月から「週刊大衆」(双葉社)の中の連載企画として「俺の旅」がスタート。さらに、「EX MAX!」(ぶんか社)にて連載「俺の旅外伝」が開始。故郷の大洋図書からも12月に「俺の旅シリーズ」通算175冊目となるムックが発売されるなど、男性向け週刊誌や実話誌の中に「俺の旅」は引く手数多となる。