地場野菜も並ぶ青果売り場にも工夫が。「横に広く並べると、お客様同士がぶつからずに同じ野菜を手に取ることができるんです」と小林店長。買い物のしやすさが店によって差があるのはこういう気遣いなのかもしれません。
オーケーの代名詞、「オネスト(正直)カード」でオーケーファンになった人は多いはずです。例えば、この日のグレープフルーツには「相場が1割高となった理由」が書かれ、さらに「酸味があるので蜂蜜などの甘味料で使うこと」をアドバイス。買物客にとってとても嬉しいサービスの一つです。
ディスカウントの競合店同様、子育て世代に支持されていますが、おしゃれな雰囲気の年配も多いオーケーの客層。それは“いいものを多く知る年代も満足できる品質”だという証ではないでしょうか。
メガ盛りの総菜など派手な商品はありませんが、価格を下げるために無駄を削ぎ落とす企業努力にファンは賛同しているのでしょう。「本日限り」「数量限定」などで殺気立つことのない、「Everyday Low Price」という安心感。落ち着いて買い物できる環境こそ、失敗のない買い物をする近道です。
センター南駅前の要「港北 TOKYU S.C.」に出店! 「ロピア港北東急SC店」
タウンセンター地区に数多く建つ大型複合施設の中で最も歴史があるのは、1998年、センター南駅前にオープンした港北東急百貨店SC(現・港北 TOKYU S.C.)です。東急百貨店の食品売り場が営業終了し、ロピアが出店したのが2011年4月のことでした。藤沢市の精肉店が始めたスーパー「新鮮大売ユータカラヤ」が「ロピア」に転換し始めた時期で、勝負の店となったのが、このロピア港北東急SC店です。
ロピアに転換後、3店目の同店。港北ニュータウンの子育て世代を中心に支持され、以後、ロピアは本拠地の神奈川から東京、千葉、埼玉、さらに昨年秋は近畿エリアまで進出を果たし、合計56店舗(※2020年12月現在)を展開する企業に成長。そのどん欲なまでの安さへの執着で、食品業界を揺さぶる存在となっています。
ロープライスのユートピア
ロピアの社名および店名の由来は「ロープライスのユートピア」。自家製オリジナル商品でさらなる低価格を追求しています。精肉店からスタートしたという出自を持つことから、とりわけ精肉と肉加工品への偏愛ぶりを感じさせる商品が多く、肉好きのユートピア感が肉汁といっしょに溢れ出ています。
肉好きがうなる「みすじ」など希少部位が低価格で並ぶのは1頭買いしているから。PB牛肉「みなもと牛」とは、ロピアの精肉バイヤーが全国の市場で1頭買いした国産交雑種4等級牛肉のロピア独自の呼び名です。