——審査方法を変えたのはなぜでしょうか。
宮本 2回目では、いわゆる一般の方の投票のみで審査していたんですね。ですが、参加されている女性芸人さんからの「プロの意見が欲しい」との要望は根強くありました。勝っても負けても、プロの方たちがどういうふうにネタを見てくれたのかが知りたいと。審査だけでなく、それに対するコメントも出るので。2回目が終わった後に、イベントなどを通じて女性芸人さんたちから改善点を聞きました。
——誰を審査員として連れてくるかというのには、制作者側のどんな意図があるのでしょうか。
宮本 第一線で活躍されている方で、ネタの良かったところも物足りなかったところも言葉にしていただける方。何よりネタに対してリスペクトをもって評価してくれる事が一つのポイントかなとは思っています。
異種格闘技戦なので、採点が難しい
——例えば『M-1』ですと、オール巨人さんが辞退を表明していたことがニュースになったりしていましたが、『THE W』でもそういうことは過去にありましたか? 審査員をお願いしたら断られたりとか。
宮本 それは結構ありますよ。やっぱり相当プレッシャーというか。特に『THE W』に関して言うと、異種格闘技戦というか、漫才もあればコントもあればピン芸もある。基準を設けることもなかなか難しいので、非常に採点が難しいというところもあるのかなと。
——番組サイドから審査員の方に「点数の基準」みたいなものを提示することは?
宮本 いや、基本的にそこはお任せです。皆さんどこが面白かったのかを視聴者にかみ砕いて説明されていて、ありがたいです。(アンガールズ)田中さんはその辺すごく端的に、的確に「ああ、そういうことか」と。
——『THE W』の漫才、コント、ピン芸……“なんでもあり”なところが、審査の難しさや、その審査への賛否両論を生む一つの要因なのかなと思うのですが、番組側としてはそこは「敢えて」そういうシステムにしているのでしょうか?
宮本 そうですね。何でもありの面白さ……まさに去年の大会がそうだったのかなと。
Aマッソさんのような大がかかりなものがあったり、ゆりやんさんの自由すぎるピン芸があったり。オーソドックスな漫才もあり、コントもありという中で、いろんなものが楽しめる大会になったのかなという感じがします。