南海キャンディーズの山里亮太さんの小説が原作のドラマ「あのコの夢を見たんです。」(テレビ東京系)では、リア充を呪うイケてないグループの1人を演じていました。「桐島」でスクールカースト上位層のにおいをプンプンさせていた彼がこうまでイケてない感を出せるのか、という見事な演技でした。力はすごくある方なんです。
――映画「AWAKE」にも出演されていますよね。
田幸 口が悪くて面倒見のいい先輩役ですよね。「AWAKE」の公開に向けて、共演した吉沢亮さん、若葉竜也さん、落合モトキさんがトーク番組「ボクらの時代」(フジテレビ系)に出たのですが、3人のやり取りがすごく魅力的でした。3人の化学反応もあってか、この役が一番好きと言う人も多いです。
あと、ドラマ「夫のちんぽが入らない」(フジテレビ系)の浮気男役も似合っていて。彼はいろんな役ができて、薄味もできれば濃い味もいけるというところが本当に魅力で。一瞬誰か分からないぐらい、役によって顔が変わる。
彼のブレイクに必要なのは、メジャーな時間帯とか注目度の高い作品で、薄味と濃い味を短いスパンで連続して見せること。「これをやった人がこれなんだ」という違いを連続して見せると、一気に来るんじゃないかなと思っています。
下積みで経験・実力を備え、一気にブレイクする傾向が増加
――ネクストブレイク俳優TOP5をご紹介いただきましたが、10代から30代まで幅広くいるんですね。どういったきっかけでブレイクすることが多いんですか?
田幸 例えば「中学聖日記」(TBS系)でいきなり2番手に抜擢されてブレイクした岡田健史さんのようなケースって極稀だと思うんです。その中でも高橋文哉さんはその可能性がある方。
ですが最近分かりやすく大ブレイクした方だと、田中圭さん、中村倫也さん、瀬戸康史さん、高橋一生さんが思い浮かびますが、みなさん30代でのブレイクでした。長い下積みのなかでたくさんわき役を演じていて、その期間に世間にジワジワと「気になる気になる」というエネルギーが溜まって、ある時に一気に爆発するように売れるというケースが多いように感じています。
10代20代でブレイクするのは難しかったけれど、確実に力をつけて、もう一度見つかるというか。そういった方のブレイク力は特に大きいですよね。だから次にブレイクするのは誰かなと考えながらドラマや映画を観るのも楽しい。自分の“推し”がブレイクしたときの嬉しさはひとしおですよ!