――そんな中で映画「葛城事件」で映画好きの人からも注目を浴びることになるんですよね。
田幸 8人を無差別に殺傷する殺人犯役だったのですが、壮絶でした。映像って基本的にカット、カットで細切れに撮ってつなぐのですが、若葉さんは役に入り込んで感情を乗せたいからと、撮影シーンよりも前のところから演じたそうです。だから同じシーンを重複して何度も何度も演じている。
かと思えばほかの映画作品では「愛がなんだ」の草食系男子や、「台風家族」のチャラ彼氏、「罪の声」では放火犯で、「AWAKE」では天才棋士の役。本当にいろんな顔を持っていて、すごくお上手なのに、インタビューでなぜ役者をやるのか問われると、「生活できる、食っていける可能性が一番高いのが役者だから」と語っていらっしゃる。
――職業役者、という感覚なのでしょうか。
田幸 本当に職業役者。そこにしびれるなと。彼はすごく芸歴が長いんですけど、「子どもの頃から将来は役者以外になりたいと思っていた」というんです。もともと芸能家庭で育ってきたから、役者に対する熱意もない。そこがすごく面白いんです。「おちょやん」の役もいいので、さらに注目度が上がるだろうなと思います。
『仮面ライダー』出身でビジュアルに注目の19歳
―― 続いて4人目ですね。高橋文哉さんということですが、この中ではかなり若いですよね。
田幸 現在19歳の方ですね。「男子高生ミスターコン2017」でグランプリを取り、「仮面ライダーゼロワン」(テレビ朝日系)で主演をされています。美少年の写真を集めているようなサイトには必ず彼の写真があって、以前からビジュアルに注目が集まっていました。
ですが「先生を消す方程式。」(テレビ朝日系)でサイコパスっぽい役を演じていた時、田中圭さんや山田裕貴さんといった、演技派の人たちのなかにあってもしっかり存在感を出していたんです。それで気になっていたら、「夢中さ、きみに。」(TBS系)でもとても目立っていて。