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「俺は恋愛したい」というゲス夫を妻はなぜ許したのか? 実際にあった夫婦“6つの分かれ道”を専門家が解説

2021/02/25
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 A子さんは夫にも周囲にも伝えず数日悩んだのちに、興信所に調査を依頼しました。興信所の担当者が出張を尾行したところ、案の定夫と不倫相手の女性はホテルの部屋で3時間ほど2人だけになる時間があり、部屋に出入りする写真も残っていました。

「私も派遣社員だったので、男の人って同じことを繰り返すんだなと痛感しました。結婚したら変わってくれると思っていたんですが……」(A子さん)

写真はイメージです ©iStock.com

 A子さんはその決定的な証拠を夫に突きつけ、「これってどういうこと?」と問い詰めたのです。発覚までの顛末はまさに“最悪”。しかし、結果的にA子さんは離婚ではなく関係修復への道を選ぶことになります。A子さんの決断は意外なものでしたが、そこには“6つの分かれ道”の法則が存在していました。

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ポイント1.不倫は妻との不仲が理由だったか

 A子さん夫婦の関係は、不倫が発覚するまではいたって良好でした。それは夫が経営者の激務と家庭を両立し、しかも不倫相手との関係まで同時進行できてしまう“マメで器用”な男性だったことを意味します。

 もし以前からA子さん夫婦が不仲であれば、離婚は決定的なダメージになります。しかしA子さんの夫は不倫の写真を突きつけられても動揺するどころか、「お前のことも彼女のことも好きなんだ。俺は結婚しても恋愛したいタイプで、彼女が特別なわけではないんだ」と言い放ちました。

写真はイメージです ⒸiStock.com

 普通に考えれば悪質な開き直りにしか聞こえませんが、A子さんはむしろ納得してしまったと言います。

「夫が遊び人というか、家庭一筋というタイプでないことは最初から分かっていました。それでも家へ帰ってくれば優しいし、子供も懐いています。不倫は許せなくても家族の関係は破綻していなかったので、離婚を思いとどまりました」

 不倫という完全な裏切りが発覚した後でも別れない夫婦の特徴の1つめは、夫が不倫の最中も妻との関係性を維持できる“悪い男”であることなのです。