文春オンライン
「“今日この撮影か、しんどいなあ”ということはなくなった」 オリラジ藤森がたどりついた“競わない楽な生き方”

「“今日この撮影か、しんどいなあ”ということはなくなった」 オリラジ藤森がたどりついた“競わない楽な生き方”

藤森慎吾さんインタビュー#2

2021/02/27
note

僕にとっては受け入れるのがいちばん楽な生き方

――むやみに周りとぶつかるのではなく、すべてを受け入れるのが正解とみなす考え方・生き方に、共感する人はけっこういるのでは? 実践するのはなかなか難しそうですが。

 そうなんですかね。僕にとってはそれがいちばん楽な生き方だからなあ。結局僕はいつだって、楽なほうへ楽なほうへと流れていくことばかり考えていますから。

 人とぶつかりたくないと思えば自分から負けちゃえばいいし、仕事でもむりやり壁を乗り越えようとするより迂回してみたほうがいいパフォーマンスになったりすることもあるだろうと思ってしまう。

ADVERTISEMENT

 そりゃ芸能界に入りたてのころなんかは、根性入れて精神すり減らして、生活を削ってがんばってナンボだという姿勢が大事かとも考えたけれど、やっぱりあまり性に合わなかった。40歳も近い年頃になると、ガッツで勝負するのとかはもういいやとなってくる。

 

好きなことばっかりを仕事としてやらせてもらってます

――たしかに年齢的な問題もあるかもしれませんね。

 そうですね。僕は今のプライドレスな状況と姿勢が、とにかく居心地いいんですよ。そうすると意外にプライベートも仕事もうまく回り始めていく。

 このところはテレビの仕事ももちろん楽しくやらせていただきながら、YouTubeのチャンネルを持って、その中の企画で故郷の長野に森を買ってみたりとか、オンラインサロンも始めたりと、好きなことばっかりを仕事としてやらせてもらってます。

 どの仕事をしていても自分に無理がないし、「ああ今日この撮影か、しんどいなあ」というようなことはなくなりました。

つらい仕事を通して気づいたこと

――以前はつらいと感じる仕事もあったのですね?

 この現場は毎回たいへんだな、というのは正直ありましたよ。若い芸人なんて無理が利いてこそという面ってあるじゃないですか。テレビ番組のロケで1日20軒くらい飲食店回るとか、パネラーの方が全員大先輩なのに自分がMCとして番組回さないといけないとか。

 それでも最初は健気にね、これを乗り越えてスキルつけて、ゆくゆくはゴールデンタイムの人気番組でどっしりとした司会をやれる大物芸人にならねば! とがんばりましたよ。