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エージェント契約は今後どうなる?

――現在、田村亮、バッファロー吾郎A、川原克己(天竺鼠)、たむらけんじ、友近らがエージェント契約を結んでいますが、エージェント契約を結んだ芸人たちは今後どうなると思いますか。

「僕自身、会社と交渉の中でエージェント契約というのは口にはしたことがありますけど、考えたことは一度もない。会社側に得だとはまったく思えない。エージェント契約では『双方から契約終了を申し立てることができる』というのも今回の加藤さんの報道で知った。エージェント契約はいずれはなくなると思っていました。

ユウキロック氏 ©文藝春秋 撮影・志水隆

 そもそもエージェント契約は加藤さんが言い出して、作ったことじゃないですか。言い出しっぺの加藤さんに対して会社としては『契約しません』と言い出したわけですから、エージェント契約の人はいずれ“退所”か“専属契約”のどちらかの選択を迫られるときがくると思います」

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吉本の外にいる人と中にいる人の考えの温度差はけっこうある

――現在の吉本興業はダウンタウンの元マネージャーで、育ての親である、大崎洋会長の影響力が大きいとされます。加藤さんの退所も19年の闇営業騒動の時に「加藤の乱」を巻き起こしたことへの「粛清」だとする報道もあります。吉本の芸人はダウンタウンに連なる一派が本流で、それ以外には厳しいという声もあるが、この点はどう思いますか?

「世の中の人に逆に聞きたいんですけど、それってあかんのかなという感じなんですよ。ダウンタウンさんが売り上げの面で会社にどれだけ貢献したかということがすごくわかるので。世の中でお笑いDVDがこれだけ売れるという状況を作った人って、ダウンタウンさんじゃないですか。その功績はめちゃくちゃでかいので、売り上げを一番上げている人で、お笑いの商売の仕方をさらに広げた人なので当然という気持ちもありますね。

「ダウンタウンの功績はメチャクチャでかい」とユウキロック氏

 吉本には10年に1組ぐらいのスパンで、天才的なお笑いコンビが誕生するんです。例えば、ナインティナインさん、ロンブーもそう、オリラジもキングコングもそう。基本的に彼らは何も優遇なんてされていないなか、勝ちあがって来た人たちです。吉本の外にいる人と中にいる人の考えの温度差はけっこうあると思いますね。彼らが疎外されている感じではなくて、もともと『あんな感じ』というのが現状だと思います」

#2につづく

ユウキロック 1972年、大阪府生まれ。NSC大阪校11期同期の大上邦博とハリガネロックを結成。爆笑オンエアバトル第4代目チャンピオン。2014年にコンビ解散後は、構成作家やお笑い芸人の養成所の講師などを務める。今年2月26日に吉本興業を退所。
ユウキロックのYouTubeチャンネル「エンタメウェビナー
ユウキロックが好きな家電やガジェットを紹介するチャンネル「ユウキロックライブ

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