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買い物、着替え、お化粧での苦労

 洗濯物を干したら朝ご飯をたべます。具だくさんのお味噌汁と、高校生の娘のために作った弁当の残り物です。

 買い物に出かけるのは2~3日に一度。冷蔵庫の中身を見て買い物リストを作るのですが、結構大変です。「ジャガイモ」「ブロッコリー」とメモするのですが、時々間違えてしまいます。たとえばブロッコリーが「ブロッこりー」になってしまう。「これはヘンだ。何かがおかしい」とは自分でも思うのですが、「コリー」のカタカナがどうしても出てきません。

 出かけるために着替えをする時にも、シャツの左袖のボタンを留めるのが難しい。右手がうまく使えないからです。誰にも頼めなければ左袖のボタンは開いたままで出かけます。ネックレスを首の後ろで留めるのは私には不可能なので、ひとりの時はつけません。腕時計のベルトもゴムで開くものに換えました。

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©iStock.com

 お化粧も難しい。眉墨やビューラーは左手で使うのですが、顔の左半分はなんとか描けても、右半分が難しい。眉の高さがずれてしまい、まるでピカソの絵のようです。子供の頃、テレビで「マジンガーZ」というロボットアニメをやっていました。顔の右半分が女、左半分が男の「あしゅら男爵」という不気味な悪役が出てくるのですが、私がお化粧をするとこれに近くなってしまいます。

顔馴染みのお店での会計は財布ごと

 買い物をしてお金を払う時も大変です。近所の八百屋さんは顔馴染みなので、代金を支払う時にはお財布ごと渡してしまいます。お店の人は、私がお金の計算が苦手なのを心得ているので、お金をお財布から出して、おつりまでちゃんと入れてくれます。

 スーパーではカードが使えるし、店員さんと話さなくてもいいので困ることはありません。

 問題は、商店街で突発的に買い物をしたくなる時です。これもつい最近のことですが、いつもとは違う小さな八百屋さんに入った私はセロリを見つけました。「そうだ、今日はラザニアにしよう!」と思いついて、玉ねぎとニンジンも買い足そうとしました。