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なぜ中野ブロードウェイの「ソフトクリーム屋」に立ち食いそばが…? 普通のそば屋にあってここにない“ある物”の正体

2021/03/30
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「春菊天そば」(330円)を追加で注文

 そこで、もう一杯、「春菊天そば」(330円)を注文することにした。そばつゆとうどんつゆは共通で、白醤油ではなく、だし醤油と秘伝の調味料を加えた生返しのようなものを作って出汁と合わせている。「いりこ」を使ったそばつゆというのも珍しい。登場した丼のそばつゆを飲んでみると、これが華やかで豊かなやや甘めの生醤油と出汁の味が広がっていく。これはうまい。春菊天との相性も抜群である。

好きな天ぷら2つの「てんぷらそば」は380円
いりこの入った出汁とだし醤油の生返しのつゆは絶品

そばつゆで「冷やしてんぷらうどん(ちくわ天、春菊天、あげ玉カレー味のせ)」

 常連のお客さんの中には、「そばのつゆでうどんが食べたい」、「うどんのつゆでそばが食べたい」というリクエストもあるそうで、そういう頼み方もできるそうだ。別の日に食べた「冷やしてんぷらうどん(ちくわ天、春菊天、あげ玉カレー味のせ)」はそばつゆでお願いしたのだが、これは傑作的うまさだった。「あげ玉カレー味」はカリッカリでほんのりカレーの味が香る。

「冷やしてんぷらうどん(ちくわ天、春菊天、あげ玉カレー味のせ)」はそばつゆで、傑作的うまさ

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 そばの余韻を楽しんでいると時間は11時半を回っていた。近隣にお勤めの若い人たちがうどんを食べに来る時間となったようで、塩とり天、醤油とり天などのトッピングを選んで注文している。午後になれば、学生さん達もたくさん来店するのだろう。大賑わいの「デイリーチコ」の様子もみてみたいものである。