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リボ払いは「終わらないだるま落とし」借金督促が仕事のOLが明かすクレジットカード使いのポイント

『督促OL 奮闘日記』より #8

2021/04/04

source : 文春文庫

genre : エンタメ, 読書, 社会, 働き方

「人見知りで話しベタで気弱」を自認する新卒女性が入社し、配属されたのは信販会社の督促部署! 誰からも望まれない電話をかけ続ける環境は日本一ストレスフルな職場といっても過言ではなかった。多重債務者や支払困難顧客たちの想像を絶する言動の数々とは一体どんなものだったのだろう。

 現在もコールセンターで働く榎本まみ氏が著した『督促OL 奮闘日記』(文春文庫)から一部を抜粋し、かつての激闘の日々で身につけたお金についての基本的なノウハウを先輩との対談形式で紹介する。(全2回の2回目/前編を読む)

◇◇◇

Q. 「督促」って言うと、怖いお兄さんが取り立てに来るって思われがちなんですが……。

 K藤 N本、なに朝からへこんでるのよ?

 N本 あ、K藤先輩。昨日大学の同期の集まりがあったんですけど、また督促の仕事してるって言えなくて……。だってカード会社で働いてるって言ったら、延滞したら怖いお兄さんが来るんでしょって笑うんです。悔しい~。

借金はどのように催促される?

 K藤 確かに、取り立てっていうとサングラスかけた怖いお兄さんが深夜早朝を問わずドアをドンドン叩いてくるイメージがあるわね。

©iStock.com

 N本 借金を払わなかったら地下の労働施設に連れて行くとか、風俗に売られるとか、みんなカイジ(*1)やウシジマくん(*2)の見過ぎですよ……。

 *1 主人公が多額の負債をギャンブルで返済していく様子を描く福本伸行のマンガ作品『賭博黙示録カイジ』シリーズ。テレビアニメ化、映画化もされた。

 *2 『闇金ウシジマくん』。ウシジマという闇金(=違法な高金利を取る貸金業者)の男が主人公のマンガ。作者は真鍋昌平でこちらもテレビドラマ化、映画化された。

 K藤 そういうN本は入社する前は、督促ってどんなイメージだったの?

 N本 怖いお兄さんが来ると思ってました……。

 K藤 おい!

 N本 督促という言葉すら知らなかったですし。入社前に人事部から取り立てはやりませんって聞いていたのに騙されました! 取り立てではなくて督促はやるなんて聞いてませんって!

 K藤 まぁまぁ、大人なんてそんなもんだよ。でも今みたいにコールセンターが督促の業務だけをやるようになったのは最近の話なのよ。

 N本 へっ、そうなんですか?

 K藤 カード会社も昔は小さな営業所を沢山持っていて、そこで審査や貸付、督促といった業務を全て行っていたの。昼間は申し込みや融資に来るお客さまの対応をして、人が途切れた時や閉店後に督促の電話をかけていたのよ。

 N本 へー。それはそれで大変そうですけど、じゃあ今みたいにオペレーターさんが督促してた、ってわけじゃないんですね。