「ありえないです」「納得いかないです」「嫌です、絶対」「涙枯れます」「嘘だと言ってくれ」「私からこんな大切な時間を取らないで」……。

 滝沢カレンは神田伯山との『伯山カレンの反省だ!!』(テレビ朝日)終了にあたってInstagramにそんな長文を寄せた。これほどまで番組終了への未練をあらわに表現する人も珍しい。確かに番組を愛していることは、伯山とのトークの端々にも垣間見せていた。東野幸治がゲスト出演した際も「正直言うと一番好きな番組これでしょ?」と問われカレンは「正直言わなくてもそうです」ときっぱり答えていた。東野は「“滝沢カレンB”が見れる」と自分が共演している番組では見られない素の滝沢カレンを引き出していると絶賛。それを引き出した伯山やスタッフの力量に「嫉妬する」とまで語っていた。

滝沢カレン ©AFLO

 そんな番組の最終回は、まずカレンが最終回を知らされた時の模様を伯山が本人に聞いていく。マネージャーから「一番傷つく話をします」と切り出されすぐにピンと来たそう。「これが私にとって今の生きがいだったので」とカレン。「いまこんなことしてますけど、たぶん帰ったら私、泣くと思います」と答えたカレンは「帰ってからひっさびさに、ひとり酒」をして泣いたという。その後、番組初回を振り返ったりしながら、いつもどおり、どこかチグハグだけど、抜群に息は合っているという、このコンビならではの絶妙なバランスのトークが続く。そしてカレンが伯山への手紙を読み上げる。「番組が終わると聞いた時、一番最初に頭に浮かび上がったのは、伯山さんのことでした」「自分の感情に出会うより前に伯山さんを考えていました」「こんなに仲良くなったのに折り紙みたいに簡単に引き裂かれてしまうような感覚」「100歳まで生きるとしたら、たった2年間の物語だったかもしれません。でも、私にとっては、この2年に勝てる100年は他にない」と、独特なカレン節が効いた美しく素敵な文章。そんな手紙に感謝を述べつつ、別の番組でカレンと共演した時はまた「鬼のような壁ができてる」のではないかと笑う伯山。

ADVERTISEMENT

神田伯山 ©文藝春秋

 最後に、場面が切り替わり神田伯山による「伯山カレン物語」と題した講談が始まる。「今日のところは『伯山カレンの反省だ!!』これをもって、読み終わりでございます」と締めくくり、真っ黒の画面に「完」の文字。もともとこの2人の組み合わせは『ソクラテスのため息~滝沢カレンのわかるまで教えてください~』(テレビ東京)の特番で実現したため、別の局に移ってでも、どんな形でも復活してほしいと思っていたが、やっぱり『反省だ!!』のまま復活してほしいと思わせるほど、めちゃくちゃカッコよく、あまりにも完璧な最終回だった。

INFORMATION

『伯山カレンの反省だ!!』
テレビ朝日系 土 24:05~ 放送終了
https://www.tv-asahi.co.jp/hansei/