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“性欲を満たす道具”として扱う人

 特権意識が強いと、不倫相手を“性欲を満たす道具”として扱うことがあります。しかも、そのことを何とも思わず、罪悪感も覚えません。

 たとえば、渡部建さんは性行為の場所に多目的トイレを指定したとか、行為が終わった途端に女性を帰したがったとか、帰り際には必ず1万円札1枚を渡したとか報じられました。一連の報道が事実とすれば、不倫相手の女性を、“性欲を満たす道具”のように扱ったわけです。

 これは、自分自身の目的を達成するために他人を利用することを何とも思わないからでしょう。しかも、そういうぞんざいな扱いによって、相手の女性が傷つくことにも、反感や怒りを抱くことにも考えが及ばないわけで、想像力が欠如しているように見受けられます。

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 このように不倫相手から“性欲を満たす道具”として扱われると、女性は傷つきます。渡部さんの不倫相手だった女性は、週刊誌の取材に次のように話しています。

「彼は私のことを“性のはけ口”くらいにしか思っていなかったんでしょうね。せめて一人の女性として扱ってほしかったと思います」

 女性を“性のはけ口”として扱うのは、相手に対するリスペクトがなく、気持ちや欲求を認識しようとしないからでしょう。そういう扱いをうけたせいで傷ついたという女性の話を聞くことは少なくありません。

不倫相手から出張先のホテルに呼ばれたのに費用は女性が負担

 たとえば、20代の会社員の女性は、30代の上司と不倫関係にありましたが、情事の場所はいつも職場だったということです。最初は、上司と一緒の出張の際、宿泊先のホテルのバーで飲んだ後、上司の部屋で飲み直していたときに男女の関係になったそうですが、その後はいつもこの女性が1人きりで残業しているときに上司が耳元でささやき、上司の個室で関係を持ったとか。

 30代で、個室を持つ管理職だったのですから、相当やり手なのでしょう。たしかに、この上司は優秀な人で、女性が出張先で不倫関係になった一因に、“仕事ができる大人”の雰囲気に惹かれたことがあるようです。当然、高収入のはずですが、彼女との不倫にはあまりお金を使ってくれませんでした。

 1度など、上司の出張先のホテルまで呼び出されたこともあるそうです。上司が宿泊していた部屋で関係を持ちましたが、ビジネスホテルのシングルベッドでは、体を重ね合わせることはできても、横に並んで寝ることはできなかったので、この女性は上司から別に部屋を予約するよう言われました。

 しかも、女性のほうは出張ではなかったので、ホテルまでの交通費も宿泊費も自腹でした。この頃から、自分はあまり大切にされていないのではないか、“性のはけ口”にされているだけなのではないかと感じ始めたということです。しかし、別れを切り出したら、上司から嫌がらせをされ、仕事がしにくくなるのではないかと思い、ズルズルと関係を続けていました。

 そういう不満がたまっていたからでしょうか、先輩の女性社員と一緒に飲みにいった際、上司との不倫について愚痴まじりに話してしまったのです。そのとき、先輩から衝撃的な話を聞きました。実は、例の上司には、これまでも不倫の噂がいろいろあったらしいのですが、社内でトップクラスの業績をあげていたので、不問になっていたというのです。