2019年春、さらにステップアップするため、大阪から東京へ拠点を移した漫才師のミキの2人。亜生さん・昴生さんの東京での2年間を、撮り下ろし写真とインタビューで振り返る書籍が『MIKI OFFICIAL BOOK ミキ、兄弟、東京』(ヨシモトブックス)だ。同書より、上京して半年ほど経過した頃の2人へのインタビューを転載して紹介する。(全3回の3回目。1回目、2回目を読む)
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MCの欲はない、自分たちのペースでやれるのがいちばん
――『ミキ漫2019全国ツアー』も折り返しを迎えました。
亜生 そうか! 早いなぁ。
昴生 今年は1日が早い、ほんまに。昨年は全国ツアーが初めてやったんで試行錯誤やったというか。毎回、新ネタをばんばんおろしてたんです。例えば、ネタ6本のうち、新ネタは4本、前からやってたネタが2本という感じでやってたんですけど、今年は比率を逆にして、新ネタ1~2本、前からやってたネタ4~5本でやってます。前のネタはちょっと詰めながらやってるので、今年は落ち着いてやれてます。やっぱり全国ツアーは楽しいですしね。
亜生 楽しい。むっちゃいい!
昴生 全国ツアーを軸にやっていきたいくらい、ほんまに楽しい。人気って一時的なものというか。いろんな番組に出させてもらえるのも、ほんまに今だけ。今は忙しくさせてもらってるけど、きっと4年……2~3年後に(スケジュールは)空いてくるやろうから、そうしたら1年で47都道府県を回りたいなと思ってます。会場は縮小していってもいいし。
――ミキさんって欲深くないですよね。漫才を永久的にし続けるとしても、一般的にはこのままテレビに出て行って、MCして……みたいな展望を抱きがちかなと思いますけど。
昴生 そう、欲がない!(芸人仲間と)飲みに行ったとき、MCしてこんな番組やりたいって話してるのを聞いて、ついていかれへんかった。そういう欲がないから。
亜生 お兄ちゃん、ほかの人が「今、MCやってんねんけど」みたいな話してるとき、僕に「なんでMCやりたいんかな。楽しいんかな?」って小声で言うてたもんなぁ(笑)。