野党第一党「国民の力」の朱豪英(チュ・ホヨン)党代表権限代行は、日本政府の決定について、「過去に対する反省のない帝国主義的な傲慢な態度」と強く批判した。「国民の力」の次期有力大統領選挙候補の元喜龍(ウォン・ヒリョン)済州道知事も「海を共有した隣国や国民に対する暴挙で厳重糾弾する」という立場を示し、国際提訴はもちろん、被害を受けた韓国国民を集めて訴訟を起こす方法も考慮すると明らかにした。「国民の力」は党としても論評を通じて「強い遺憾」を表明している。
与党「共に民主党」も論評を出し、「恥知らずで利己的な行為」「韓国国民の安全を最優先に必要なすべての措置を取る」と日本政府の態度を非難。与党で最も有力な次期大統領選候補の李在明(イ・ジェミョン)京畿道知事は、報道官のフェイスブックを通じて、「世界の安全を脅かす人類大災害の出発点」「過去の帝国主義時代に劣らない犯罪行為になる」と日本を強く糾弾した。
「東京五輪ボイコット」の主張も
さらに、東京五輪を「ボイコットすべきだ」との主張も提起された。
「共に民主党」の金承男(キム・スンナム)議員は、「福島原発汚染水の放出は韓国だけでなく、中国、北朝鮮、東南アジアなど近隣諸国の国民の生命と安全に直結した問題」「中国・北朝鮮など近隣諸国と東京五輪出場拒否などの国際協力を強化し、共同で対応しなければならない」と主張した。
北朝鮮がすでに東京五輪不参加を通達しただけに、五輪を南北融和のチャンスと捉えていた文在寅政権としては東京五輪に対する期待感が低下しているのは事実だ。
さらに2019年の夏、東京五輪組織委員会から福島産食材を選手村に提供するとの計画が持ち上がった際にも、韓国では東京五輪ボイコットの世論が高まり、世論調査で約7割が「選手の安全が最優先だから東京五輪に参加しなくてもよい」と答えたほどで、東京五輪のボイコットという主張は、韓国国民から多くの同意を得られるかもしれない。
「共に民主党」の党代表選挙に出馬した禹元植(ウ・ウォンシク)議員(4選)は、「福島汚染水放流を擁護する土着倭寇に憤りを感じる」とし、突拍子もない「親日残滓の完全清算」を選挙公約に掲げた。