いまやテレビのレギュラー番組だけで10本以上——。芸人の世界を一気に駆け上がった「かまいたち」の2人だが、ここに至るまでにいくつもの“挫折”があったという。コメディアン・志村けんを徹底分材した新著『志村けん論』(朝日新聞出版)を刊行したばかりのライター・鈴木旭氏が、かまいたちの人気の原点を探った。

2007年、「ABCお笑い新人グランプリ」最優秀新人賞に選ばれた当時の「かまいたち」山内健司(左)と濱家隆一。その後、様々な試練を乗り越えていた ©共同通信社

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何度も笑いの女神に背を向けられた2人

 かまいたち・山内健司(40)と濱家隆一(37)の勢いが止まらない。

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 昨年から『かまいたちの机上の空論城』(関西テレビ)、『かまいガチ』(テレビ朝日系)といった冠番組がスタートし、今年に入って『川島・山内のマンガ沼』(読売テレビ)、『芸人動画チューズデー』(テレビ東京系)など個別の番組も始まっている。

 この2年で驚くほど露出が増え、「ポスト千鳥」の看板に勝るとも劣らない活躍ぶりだ。しかし、ブレークに至るまでには、何度も笑いの女神に背を向けられ、実に10年以上もの歳月を費やしている。