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生き残るために、徹底的にムダと中途半端を切り捨てる

 コロナが猛威を振るい始めた昨年から、私は一貫して「今はサバイブすることが何より大事」といい続けてきました。

 中途半端にコストをかけても、本当に大切なものは何も得られません。

 生き残るためには、まずは徹底的にムダと中途半端なものごとを切り捨てなければなりません。徹底的に、です。

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 ブロンコスのような、事業基盤が脆弱な組織は特にそうです。

 数百円単位まで徹底して、本当に必要なもの以外にはお金を一切使わない。

 当然、採用も厳選するから、どんなに人手が必要でも、中途半端に人手も増やすわけにはいきません。妥協した目線での人材に手を出すことも一切しません。

 そんなミニマムな経営方針に対して、身内であるスタッフたちも不満を持っていました。至極当然のことです。

 でも、方針を変えるつもりは毛頭ありませんでした。

 私の中では「今、ヘタに背伸びをして、体面をとりつくろっても、赤字が増えるだけ。得られるものも中途半端でしかなく、未来に本当に必要なものは実は何も得られない」という確信があったからです。

 ミニマムにしておけば、“下振れ”のリスクはありません。“上振れ”の余地だけがあります。ブロンコスが黒字化できたのはまさに、スポンサー獲得などが想定以上にうまくいった“上振れ”の賜物でした。

 

外国人選手は基本的に1人だけ

 ミニマムにした点は、いくつもあります。たとえば、外国人選手。

 Bリーグでは、強力な助っ人選手3人をどれだけのレベルで揃えられるかが、順位にダイレクトに影響してきます。そのため最大3人までの外国人枠(同時にコートに立てるのは2人まで)をフルに使って補強するのがチーム強化のセオリーで、Bリーグのチーム作りにおける「不可侵ポイント」のようなものです。

 でも、今季のブロンコスは外国人頼みのチームづくりをするつもりはまったくありませんでした。

 ただ、より正確に表現すれば、お金の問題もありました。予算的な兼ね合いから「できなかった」。だから、「そうではない方法を考えるところからスタートせざるをえなかった」と言うべきかもしれません。

 結局、外国人選手は基本的に1人だけ。日本人中心のチーム編成で戦って、来季に向けた日本人選手の強化とチーム力の成長に主眼を置いて戦うことにしたのです。