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 はじめしゃちょーさんは2017年の二股交際騒動など、以前は女性関係のスキャンダルを起こしていました。また、2015年にはニベアクリーム100個を風呂に入れたニベア風呂動画がもったいないと炎上したり、2020年には全日空機雫石衝突事故の死者追悼のため整備された「慰霊の森」を、日本で一番ヤバい心霊スポットとして紹介する動画で炎上したりもしています。

「はじめしゃちょー(hajime)」より


 ヒカキンさんも賛否両論ある動画で小炎上することはありますが、はじめしゃちょーさんのほうが炎上の頻度が多く、規模も大きい印象。動画に対するストイックさは拮抗していても、清廉性はヒカキンさんが一歩リードしており、その差が出てきているのかもしれません。

 近年は有名人に清廉潔白な生き方を求める空気が高まっています。そんな現代において、時代がヒカキンさんに追いついたのだという見方もできるでしょう。

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“面白さ”ではなく“安心感”

 そう考えると、ヒカキンさんの動画を面白い・面白くないという尺度で測るのは、ナンセンスな気さえしてきます。ヒカキンさんのアンチは動画が面白くないとディスることが多いですが、実はそれは論点がズレていて、彼はもうその次元で戦っていないように思えるのです。

 今のヒカキンさんに求められているのは“面白さ”ではなく“安心感”。

 それは我々国民が『サザエさん』(フジテレビ系)に求めている感情に似ている気がします。ヒカキンさんはもはやサザエさんと同等のステージに立っているのかもしれません。

 そう遠くない将来、ヒカキンさんとはじめしゃちょーさんはチャンネル登録者数1000万人を突破するでしょう。ですが、先に到達するのは2016年から約5年間トップに君臨していたはじめしゃちょーさんではなく、その「聖人」ぶりで時代の寵児となっているヒカキンさんなのではないでしょうか。