梅雨もようやく明けた。そして、東京にはコロナ禍による緊急事態宣言下のオリンピック開催という前代未聞の2021年の夏がやって来た。
2020年の今頃は新型コロナ感染者数も少なく、楽観的な雰囲気があった。しかし、今年はまるで違う。混沌と憔悴と諦め感。唯一の救いはショウヘイオオタニサンだけである。
立ち食いそば大衆そば店では、夏場に売り上げが落ち込む。そこに厳しい時短営業が追い討ちをかけている。大手チェーン店では新メニューを発売して乗り切ろうと必死である。
「小諸そば」では「せいろそばと穴子丼のセット」を7月7日から販売開始した。
「箱根そば」では岩下の新生姜を使った「新生姜のミニかき揚げ天と穴子天のそば」、「蒸し鶏の辛味そば」、「鮪たたき丼セット」を8月末まで販売中である。
「ゆで太郎」では「うな丼とのセット」メニューを限定で販売している。
個人店でも「冷がけそば」などに注力している店も増えている。
そこで、今回は大手チェーン店「しぶそば溝の口店」、台東1丁目の新規参入店「清水や」、梅島の古参個人店「雪国」を訪問し、夏を乗り切る気になる新メニューを食べてみることにした。
大盛況の「しぶそば溝の口店」でいただく夏メニューは…
東急線沿線の駅ナカを中心に展開する人気大手チェーン店「しぶそば」の溝の口店が6月18日にオープンした。同じ場所にあった「梅もと」が今年2月に閉店した後はどうなるのかとヤキモキしていたのだが、「しぶそば」が入ったことで、「しぶそば」ファンは大いに盛り上がったわけである。そして、7月9日から蒲田店を除く全店で「ぴり辛肉つけ蕎麦(大盛無料)」(680円)を新発売するという。そこで、発売最初の日曜日の午前中に「しぶそば溝の口店」を訪問してみた。
店の入口左側におにぎり売り場があり、渋谷にあったあの「本家しぶそば」を彷彿とさせる外観である。入口右側には、「がっつりつけ蕎麦」というキャッチコピーに大盛無料の文字がでかく載った「ぴり辛肉つけ蕎麦」の大きなのぼりが鎮座している。やる気十分という雰囲気である。
とにかく新店でとても綺麗なのだが、驚いたのは来店者が途切れないことである。外でメニューを見ている間にも、家族連れや男女を問わない若者達がどんどん入店している。自分もさっそく入店し、チケットを買って普通サイズで注文した。前後の様子では5人に1人は「ぴり辛肉つけ蕎麦(大盛無料)」を注文しているという感じだった。
待つこと2分で自分の番号が呼ばれたので取りに行く。