昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

2021/07/20

特製のつゆで煮込んだ豚バラのうま味がじわっと…

 まずその姿がなかなかゴージャスである。茹で立ての冷たい生麺の上に豚バラ肉がどさっとのり、多めのねぎと海苔、そして炒った白ごまが添えられている。冷たいつゆには水菜が入って、ラー油がかかっている。白味切りができる金属の道具にのった生玉子も付いてくる。つゆに入れたり、そばにかけたりとお好みでどうぞということのようだ。

ゴージャスな「ぴり辛肉つけ蕎麦」
茹で立ての冷たい生麺の上に豚バラ肉がどさっと、多めのねぎと海苔、炒った白ごまも

 まず、豚バラ肉を食べてみる。しぶそば特製のつゆで煮込んだそうで、じわっと甘みとうま味が広がる。豚バラ肉の量も多い。ラー油のかかった出汁の利いた冷たいつゆにつけて食べるとこれがまた一段とうまい。自分は麺に全卵を落とし、七味をかけていただいたのだが、玉子のまったりした味と辛さが相俟ってなかなかよい。先日行った江古田の「のじろう」も豚バラ肉をつゆで煮込んでいる。豚バラ肉をうまくする秘訣はこの方法なのだろう。

 この夏はあと何回か食べに来そうな予感がする。定番の人気メニュー「冷しぴり辛ねぎそば」(490円)もあるし、「しぶそば」はぴり辛の名手の道をまっしぐらという勢いである。

麺に全卵を落とし、七味をかけていただいた

台東1丁目の「清水や」の夏のメニューは冷しゃぶそば

 台東1丁目の「清水や」は2月22日にオープンしたばかりの店である。7月に入り再訪すると、店長の宮田純花さんがにこやかに迎えてくれた。その日は緊急事態宣言の再発令前で、この夏をどう切り抜けるか気を揉んでいる真っ只中のようだ。「実は開店してから一度も、正常営業ということを知らないんです。ずっと時短営業ですから。なので、朝と昼の売り上げで勝負するしかないんです」と口調も切実である。朝定食で早朝の売り上げをUPする作戦は功を奏しているようだが、昼の売り上げはまだまだ上がってこないという。

台東1丁目の「清水や」は2月22日にオープン

 

宮田店長は夏を乗り切る新メニューを開発中

 そんな中、「夏にぴったりなメニューを一生懸命考えたんです」と宮田店長はニッコリしながら入口のPOPを指差した。「冷しゃぶそば」(500円)である。

 さっそく注文してみた。待つこと2分。白い平皿にのった出来上がりの姿が実に美しい。