「赤いキャップと青いキャップ。どっちがソースでどっちが醤油ですか?」
これはさまぁ~ずの2人で意見が割れ、彼らの中で長年のテーマになっている問題だという。三村マサカズは市販されている醤油のキャップのイメージから、赤が醤油で青がソース。大竹一樹は、こぼしたときに青っぽくなるのが醤油で赤っぽくなるのがソースだから反対だと主張する。
そんなどうでもいい質問をゲストに投げかけるのが今年6月28日から始まった『紙とさまぁ~ず』(テレビ東京系)だ。この番組が特徴的なのはゲスト本人がスタジオに登場しないこと。タイトルが示すとおり、紙で投げたアンケートに紙の回答が返ってくる。それを読み上げながらさまぁ~ずの2人がトークするという、これまでありそうでなかったシステムなのだ。初回の「紙ゲスト」米倉涼子はこの質問に「赤が醤油」と回答し、「青のキャップって見たことない。食欲失いそう。普通ソースって白のキャップじゃないの?」と、そもそも「赤か青か」でもないのではないかと綴る。7月12日のゲスト・あいみょんは「赤がソース、青が醤油」派。テツandトモで考えた場合、「テツがソース顔でトモが醤油顔だから」というぶっ飛んだ理由。それぞれの回答に性格が現れる。
他にも「河童の頭の“お皿”の素材ってどんなのだと思いますか?」、「優しい天狗がいたらあの“鼻”を触らせてもらいたいですか?」といった、普通のインタビューやトーク番組では絶対に聞かれない、おそらく今まで一度も考えたこともなかったであろう質問に答えていく。河童のお皿について大竹が「高反発で水を吸う割れない素材」、三村が「割れる植木鉢のような素材」などと予想した後、あいみょんの答えを見る。その回答は「珪藻土」。どちらが近いか言い合いになり、割れるか割れないかの違いで三村のほうが近いという結論になるも「でも雑にはしないよ。ゴミ溜まったり、彫刻刀では削れちゃうわけだから」と大竹。徹頭徹尾くだらない。「天狗の鼻」の質問には「触ってみたいです。珍しいし。でもなんか、触り方でどんな性格か分かる!みたいな、天狗の中で流行りの心理テスト(下ネタ系)がありそうな気がして怖い…」とあいみょんは回答。何気に人となりが出ていて面白い。それ以外の質問の回答でも極度の“妄想癖”があることを窺わせるあいみょん。
さまぁ~ずならではの質問でさまぁ~ずだからこその広げ方。彼らにしか出せない味わいの番組だろう。ゲストがその場にいないため、文面だけを頼りに、その真意をああだこうだ想像しながら探っていくのも醍醐味。どうでもいい、くだらないことに対峙する時にこそ、その人の真髄が醸し出されるのだ。
INFORMATION
『紙とさまぁ~ず』
テレビ東京系 月 24:00~
https://www.tv-tokyo.co.jp/kamisummers/