昨年、突然の休養宣言を出した、かが屋の加賀翔さん。8カ月の休養を経て、2年越しの単独ライブ『かが屋の!コント16本!2』(無観客)を成功させました。さらに、YouTubeチャンネル『かが屋文庫』の始動など、活動を加速させています。休養の背景には一体何があったのか。自分とのつきあい方のヒントもお聞きしました。(全2回の1回目。後編を読む)
「脳波が死んでいる」「このままだと死にますよ」
──2020年の8月に体調を崩して休養・活動休止宣言を出されました。3月に復帰してからは精力的に活動を再開されていますが、お身体は大丈夫ですか。
加賀翔(以下、加賀) ありがとうございます。おかげさまで、もうすっかり元気です。休養して、いかに自分が周囲の人に恵まれているか、改めて実感しました。「病気、大丈夫?」みたいに心配してくれる人も多くて、幸せだなあと。これでもう、孫にも「おじいちゃん頑張ったんだよ」と自慢できるなと思っています。孫どころか子どもも、そもそも結婚の予定もまったくないですけど(笑)。
──孫ですか……(笑)。でも、お元気そうで安心しました。復帰第一弾はラジオ番組でしたよね。久しぶりに賀屋(壮也)さんとご一緒されて、どんなお気持ちでしたか。
加賀 僕は僕のことをずっと考えていたので、落ち着いた気持ちで臨むことができました。賀屋は僕が目の前にいるのに感動したらしくて泣きそうになっていましたが、僕が「泣くな、泣くな」と止めちゃいました。「もう加賀は戻ってこないんじゃないか」みたいな噂も耳にしていましたし、最初は照れくささや恥ずかしい気持ちもありましたが、やっぱり賀屋と2人でコントやれるのはいいなと思いました。
──休養前、病院でドクターストップと言われたそうですが、一体どんな状況だったのですか。
加賀 高校時代に引きこもっていた時期があるんですけど、その時と同じように眠れない日が続いていたんです。これはまた自律神経がおかしくなったかなと思って、早めに対処するために病院に行ったら「完全に脳波が死んでいる」と診断されました。ビックリして「ええぇ?」とリアクション返したら「今も無理されてますよね。もう手遅れです。このままだと死にますよ」と言われて、「なんじゃそりゃ」って感じでした。