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 高校野球の選手が、真夏でもハイネックのアンダーシャツを着ているのは首筋に日光を当てないことで体温の上昇を防ぐのが目的。日傘で顔や頭だけを隠しても“体温調節”という意味では効果が小さくとどまってしまうのだ。

 今回、男性の意見にこんな声があった。

「わざわざ日傘を買うのはもったいないので、雨の時に使う折り畳み傘の流用でいいのでは……」

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 これに対して木村医師はこう答える。

「雨傘だとUVカット加工がされていない可能性があります。いまは男性用にも“晴雨兼用”があるので、そうしたものを選ぶといいかもしれません。ただし、晴雨兼用はあくまで日傘としての機能を重視していることが多いので、本格的な雨には向きません。その点は理解したうえで選ぶといいでしょう」

木村有太子医師

個人レベルの“温暖化対策”、してみませんか?

 ちなみに、大量の紫外線を浴び続けると、しみやしわなどの「光老化」の原因となるだけでなく、口唇ヘルペスの再発や、最悪の場合皮膚がんの原因を作り出すこともある。昔と違って温暖化の進んだ現代の日差しは、甘く見ると取り返しのつかないことになる、ということは肝に銘じておきたい。

 最後に「日傘男子」の底辺拡大に向けて、Gさん(40代=女性)がこんな意見を語ってくれた。

「初めのうちは奇異に見えても、すぐに見慣れて普通の光景になるような気がする。ただ、おじさんたちは『いまさら日傘なんて……』と恥ずかしがったり面倒臭がったりすると思う。流行るなら若い男の子たちから広がっていくのでは」

©iStock.com

 たしかにそうだ。人生百年時代に生まれた若い男性諸氏は、これから何十年という長い年月を熾烈な日光と闘いながら生きて行かなければならないのだ。

 今回は少々高めの年齢層の声に傾いてしまったが、もう少し下の世代には、日傘男子も受け入れてもらえるかもしれない。というより、受け入れないことには生きていけない環境になりつつあるのだ。

 地球規模での温暖化対策が急がれるのはもちろんだが、個人レベルでできる対策(日傘、帽子、サングラス、日焼け止め)を真剣に考える時期に来ていることは確かなようですよ。