1999年に誕生して以来、今日までに4億3000万個(※2021年3月末段階)を売り上げているフルタ製菓の「チョコエッグ」。卵を模したチョコレートの中に玩具を包み込むという、大胆でありながらもシンプルな手法で、今なおフリークの心を掌握し続けている。
では、そもそもこのチョコエッグという商品は、どのような経緯で生まれたものなのか? これほどのロングラン&メガヒットに繋がった理由は何か? フルタ製菓株式会社の古田盛彦社長に話を聞いた。
チョコエッグが親子2世代にわたる共通言語に
――チョコエッグの誕生は1999年。20年以上に渡るロングラン商品になりました。まずはこの商品が生まれたきっかけから教えてください。
古田 ヒントになったのは、ヨーロッパのイースターエッグでした。向こうにはキリスト教の復活祭(イースター)を祝うために、卵型の容器を手作りして、その中にお菓子を入れて子供たちにあたえる風習があるんです。ヨーロッパには以前から、このイースターエッグを模した商品も存在していて、それをそのまま日本の食玩市場に持ち込んだのがチョコエッグということになります。
――販売当初は、かなりのインパクトがあったのでは……?
古田 そうですね。チョコの中にお菓子なんてという声もありましたし、そんなものが日本でウケるのかという不安もありました。ただ、正式リリースの前に行なったテスト販売の時点で、お子さんたちから高い評価が得られました。子供たちはチョコもおもちゃも大好きですよね。その組み合わせが子供たちの心を掴んで、これほどのログランに繋がったのは喜ばしいかぎりです。お陰様で今日までの総販売数はおよそ4億3000万個、120種類近くのシリーズ数を展開しています。