そして2017年には運営権が譲渡され、名前が「5ちゃんねる」に変更されています。オカルト板だけでなく、2ちゃんねる及び5ちゃんねる全体で人口減少が続いているのです。
廣田氏は「比喩的に言うならば、洒落怖は『昔話』化しているのではないか」と述べています。もはや2ちゃんねる(5ちゃんねる)で語られた怖い話は、過去から今に語り継がれるものになろうとしているのかもしれません。
パラレルワールドへ迷い込んで…アマビエが登場し…ネット怪談の今後
しかし、ネット上で語られる怖い話がなくなったわけではありません。「きさらぎ駅」や「巨頭オ」といった過去の怖い話に登場する場所を発見したという報告があったり、迷い込んだ話がTwitter上で投稿されたことは記憶に新しいです。洒落怖スレッドもなくなったわけではなく、今も続いています。またネット外を含め、この洒落怖を始めとして過去に語られた怖い話が度々話題になり、映画や漫画、小説やテレビ番組の題材になるなどしています。
ネット怪談に限らず、怪異・妖怪が登場する物語は人気ですし、少ないながら夏になれば心霊を扱ったテレビ番組が放送されます。新型コロナウイルスが流行った2020年には、その扱われ方はともかくとして、ネットでも現実でも「アマビエ」が大流行しました。
こう見ると、たとえ22世紀になったとしても、怪異・妖怪たちの火が完全に消えてしまうことはないのでしょう。ですから、ネット上で語られる怖い話もまた死に絶えることはなく、どんな形であれこれからも新しく生まれ続けていくことと思われます。
私は再びネット怪談が大きな活気を得ることを願いつつも、その経過を観察・記録していきたいと考えています。
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