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「幼虫を食え」「トイレ掃除のブラシで歯を磨け」凄惨なイジメ、母の死…元EE JUMP後藤祐樹(35)が語る、刑務所での5年間

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後藤祐樹さんインタビュー #3

2021/08/28
note

社会復帰できるのだろうか……出所後への不安

ーー2012年10月2日に出所されますが、迎えるまでの気持ちというのはどんなものなのでしょう。先程、見せていただいた日記にも気持ちが綴られていますが。

後藤 社会復帰できるのか不安でした。出所が近づくにつれて、不安が大きくなりましたね。

 刑務所は快適ではないけど、衣食住が揃っている。決められたことを守れば困らないけど、社会に出たらそうはいかないですよね。自分で働いて、住むところを構えて、食べていかなきゃいけない。僕の場合はニュースにもなって、顔も知られていたから、果たして世間に溶け込んでいけるのかなって出る直前まで考えていました。

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出所日である2012年10月2日に、その想いを綴った日記。

ーー実際、出所したらどうでしたか。

後藤 世間とのギャップを感じることはいろいろあったんですけど、特に衝撃を受けたのはスマホですね。僕が外にいた時は、まだP906i(FOMAのガラケーの機種)とかで止まってたんで。

 出所した日にすぐ携帯を買いに行ったんですけど、買った携帯の番号に家族に電話をかけてもらっても、スワイプのやり方を知らないので電話が取れない。あと、「LINEって何?」っていう。僕が外にいた時は、みんなまだバンバンメール送ってたので。

ーーまるで浦島太郎ですね。その後は、すぐ仕事探しですか。

後藤 まずは捕まった時に勤めていた、鳶の会社の社長さんに謝りました。その後にガードマンとかデリヘルの運転手とか、仕事に就ければなんでもいいと思って応募するんですけど、首のタトゥーが駄目だって言われて。謝った社長さんが「戻ってきたら」と言ってくれたので甘えさせてもらいました。

 その後に2番目の姉の旦那さんがやっている会社に移って、瑞江から現在の千葉県八街市に越すタイミングで再婚した妻の父の会社に移り、今はそこで働いています。

カラオケ屋で飲み物がこぼれ……現在の妻との出会い

ーー現在の奥様との出会いは、どのような。

後藤 姉ちゃんの旦那さんから後輩の誕生日会を開くからと誘われて、そこで会ったんです。カラオケ屋で僕の隣に座っていたんですけど、飲み物がこぼれて僕のズボンにかかったんですよ。そうしたら、スッとさりげなくハンカチを出して拭いてくれたんです。

 ハンカチを持ち歩いている女性って多いのかもしれないですけど、僕は江戸川区の瑞江でハンカチを持っている女性ってそれまで見たことがなかったんです。

 

ーー本当ですか、それ!?

後藤 本当です。偏見ではなく、僕の経験から言っています。キティちゃんの健康サンダルを履いてるような子しか見たことなかったから、こんな子いるんだ、どこのシティガールなんだって思いました。

ーー祐樹さんのYouTubeちゃんねる「おっととっとちゃんねる。」では、奥様やご友人、愛犬たちとの日常を発信していますね。始められたきっかけは?

後藤 以前からInstagramをやっていたのですが、そこでファンの方から「YouTubeはやらないんですか?」というコメントを結構いただいていたんですよね。僕自身、料理が得意なのと、やっぱり今でも歌やダンスが好きなので、そういったことを発信していきたいなと。