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被害者感情への配慮もなく……

 ここでも当時批判が出て、別の弁護士ユーチューバーである岡野タケシさんのところへ突撃して、頭から水をかけられて鎮火した経緯があります。なにしろ、本人が「(未成年と関係を持っても違法にならないと煽ったのに)いまいち炎上しなかったので弁護士を呼」んだとまで書いていて、つまりは性的な未成年者略取は合法だと被害者感情への配慮もなくモノを言う時点でどうなのかという話です。

©️iStock.com

 もとは文春が5年前に報じたメンタリストDaiGoと女子中学生(もちろん未成年)との性交疑惑の他にも、薬効を謳ってはいけない健康食品とタイアップして現行の薬機法違反を指摘されたり、微妙な出会い系マッチングアプリの監修を行ったり、全体的に見てメンタリストと銘打っている割には底辺の仕事をしているように見えます。

 そういうビジネスを手がけた結果が、自分のYouTubeで過激なことを言い、社会の荒波で自分を見失った若い人たちの気持ちをスカッとさせるような断定的な物言いで支持を集めて、不安につけこむという行為ともリンクしているのでしょうか。

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譲歩を促す最終手段は「泣き落とし」とツイート

 さすがにメンタリストDaiGoのそういう手法はすでに見透かされているのか、前述のホームレス支援団体や反貧困の活動で社会的に厳しい生活を送っている人たちと向き合っている団体は、二度にわたり謝罪を行ったメンタリストDaiGoに対し「反省と謝罪は単なるポーズ」と批判するに至っています。実際、メンタリストDaiGoについて昔から見てきた人たちは、だいたい彼が何を考えているのか手に取るように分かります。

 何しろ、メンタリストDaiGo自身が「譲歩を促す最終手段、それは泣き落とし」と過去に書いてしまっています。「行き詰まったらおおげさに泣け」と手口をバラしているのに、わざわざ謝罪動画で自分が泣いているのですから始末に負えません。

 そして、メンタリストDaiGoは、どうしてもこれらの団体から発言を許してもらう必要があるのです。なぜなら、彼の商売はYouTube、Twitterといった、信者を集めるツールからBAN(追放されたり、自分のチャンネルを閉鎖されること)を怖れているからです。知名度を自分のYouTubeチャンネルの登録者数に換え、そこから動画の再生回数を稼いでおカネにするだけでなく、自身が運営する有料アプリ「Dラボ」やタイアップ広告費で稼ぐわけですから、知名度や月額でおカネを払ってくれる信者を集めるためのYouTubeやTwitterから追い出されりすれば干上がってしまうと怖れているのではないでしょうか。

メンタリストDaiGoのTwitterより

 だから、どうしてもホームレスを支援している当事者の理解を得て、一連の問題発言を許してもらう必要があるわけですが、自分で過去に手の内を晒してしまっている以上、誰も騙されません。メンタリストDaiGoさんが泣いて釈明・謝罪動画を掲載したところで、過去の彼の発言を知っている人にとっては「その手できましたか」と思われてしまうのも仕方のないことだと思いますし、そこは本人にとっても調子に乗り過ぎた、マズいことになったと感じていることでしょう。