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「お客さんが減って女の子はピリピリしている感じですね」

 昨年1月の景気が良かったという話を聞き、私は、中国人の観光客であふれていた札幌の街の様子を思い出した。外国人の客も迎え入れていたのだろうか。

「うちの店は女の子によってですね。私は日本語が話せる外国人ならオッケーしていました。中国や韓国などアジア人がほとんどでしたけど、中には日本に住んでいるイギリス人のお客さんもいました」

――料金はいくらなんですか?

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「フリーのお客さんで60分1万3000円です。それにネット指名で2000円、本指名で3000円のプラスです」

札幌狸小路。かつて多くの中国人で賑わっていた ©八木澤高明

――めぐみさん以外の女性たちはどんな状況だかわかりますか?

「基本的には顔を合わすことはないんですけど、うちの店は70人ぐらい女の子がいたんですけど、稼げない人で、辞めたのは20人ぐらいじゃないですか。新たに入って来る人も多かったですけど、それでも長く続かない人が多かったですね。そういう人は簡単に稼げると思って来たんでしょうけど、新規のお客さんが減っているから厳しい状況です。入れ替わりが激しい1年でした。お客さんが減って女の子はピリピリしている感じですね」

――身近で厳しい状況にある人はいますか?

「元々、同じソープで働いていて、コロナが流行るだいぶ前に店長だった人と結婚した女の子がいるんですけど、夫のDVがひどくてコロナ期間に離婚してしまったんです。それで生活の為に風俗に復帰したんですけど、ブランクがあるから、1日出ても1万円も稼げなくて、月に20万稼ぐのがやっとだと言ってました」

コロナでの減収は“パパ活”で補填

 ソープランドにとっては、厳しい状況が続いているようだが、めぐみさんは減った収入分をどのように埋め合わせているのだろうか。

「最近になって、やっと月のお給料が100万を超えるようになったんですけど、まだまだコロナ前のようにはいきませんね。それなので、パパ活の真似事のようなことをしています。一応お店では直接会うことは禁止されているので、こっそりやっています」

――具体的にはどのような事ですか?

「直接会って、デートをするお客さんもいますけど、本州のお客さんは、コロナでなかなか来られないので、会うことはしないで、援助をしてもらっているんです。コロナで働けないと言うと、お金を送ってくれるんですよ。何人かのお客さんに声をかけて、平均して月に100万円ぐらいなりますね。一番送ってくれた人では月に600万円送ってくれました」

 その金額に思わず驚いた。