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 ただ、YouTubeの重要なミッションは、あらゆる人に表現の場所を提供し、その声を世界中に届けることにあります。そのために誰もが自由に発言できる「表現の自由」、すべての人が簡単に「情報にアクセスできる自由」、こういう自分になりたい、と表現するための「機会を得る自由」、国境を超えても同じ情熱を持って繋がることができる「参加する自由」という“4つの自由”を重視することはこれからも変わりません。

DaiGo、へずまりゅう、コロナ禍での大宴会……
繰り返されるYouTuberの「炎上」

――かたや、過激な動画を投稿することによって注目を集めようとする「迷惑系YouTuber」の存在について、どのようにお考えですか。たとえば再生数を稼ぐための行為によって、窃盗罪(2020年7月、愛知県岡崎市のスーパーで会計前に魚を食べた疑い)や威力業務妨害罪(大阪市中央区の衣料品店で購入した衣服を「偽物」として返品を迫った疑い)に問われた「へずまりゅう」がいます。

へずまりゅうツイッターより

 また、緊急事態宣言下で人気YouTuberたち30名以上が深夜にまで及ぶ大宴会を行ったことが「文春オンライン」で報じられ、若者たちへの影響力の大きい彼らのモラルについて批判的な意見が集まりました。

「アバンティーズ」そらちぃ、「しばなんチャンネル」あやなん、関根りさ、「しばなんチャンネル」あやなんマネジャー、「えびすじゃっぷ」けす・森山 撮影/細田忠 ©文藝春秋

仲條 YouTubeは「開かれた場」であることを標榜していますが、一方で視聴者やクリエイターを守る取り組みを続けています。その一つが「Remove 暴力的なコンテンツを削除する」で、有害なコンテンツを削除するための投資を近年、より増やしています。誹謗中傷や犯罪行為などの不適切な内容で削除される動画の視聴回数も減らしていきます。

 勘違いされることも多いのですが、プラットフォームに上がっている動画すべてが収益化されているわけではありません。YouTubeには「YouTube・パートナー・プログラム(YPP)」という厳格なルールがあり、このYPPに参加しているクリエイターだけがコンテンツを収益化できるのです。

 YPPに参加すると、著作権侵害が行われていないかがチェックできる「コピーライトマッチツール」を利用できたり、YouTubeから各種サポートを受けることができます。YPPに加入するためにはチャンネル登録者数や、動画の再生時間に制限を設けています。

――8月7日の「メンタリスト DaiGo」ライブ配信では、DaiGoさんがホームレスの方々や生活保護受給者の命を軽視するような発言(「自分にとって必要のない命は僕にとって軽いんで。だからホームレスの命はどうでもいい。いない方が良くない?」)がありました。13日夜に謝罪動画を投稿しましたが、生活困窮者や生活保護受給者を支援する4団体は14日、「メンタリストDaiGo氏のYouTubeにおけるヘイト発言を受けた緊急声明」と題した共同声明を発表しました。

YouTubeにて謝罪するDaiGo(メンタリストDaiGoチャンネルより)

 しかし、現在でも同チャンネルに対するプラットフォームとしての具体的な対処は行われておらず、視聴可能の状態が続いていることに「なぜYouTubeはDaiGoのチャンネルを閉鎖しないのか」といった批判もSNS上にはあります。

仲條 「あらゆる人に表現の場所を提供し、その声を世界中に届ける」というミッションのもとに、先ほどご紹介した4つの自由を提供することが私たちの存在意義です。