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博多華丸の次女も脱落…日中韓オーディション番組『ガルプラ』に見る、次世代アイドル争いの「激しさ」

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2021/09/10
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坂本舞白の群を抜いた安定感

 コネクトミッションでは、中国勢ほどではないが目立つ日本の参加者もいた。

 ひとりがIZ*ONE「FIESTA」の1班でリーダーを務めた坂本舞白だ。彼女は過去にJYPエンタテインメントの練習生で、現在大人気のITZYメンバーの候補者でもあった。大手からデビュー目前だったということもあり、その注目度は今回の参加者のなかでもかなり高い。リーダーを任せられたのも、周囲がそのキャリアに一目置き、韓国語も流暢に操るからだ。

 このチームは中間評価では酷評されたものの、最終的には非常に完成度の高いパフォーマンスに仕上げてきた。リーダーとしてどのようにチームをまとめあげたかはさほど描かれなかったが、坂本個人のパフォーマンスは群を抜いた安定感があり、全体を支えていた印象だ。

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 一方、この坂本のチームと対決した「FIESTA」2班では、日本のモデル事務所に所属する伊藤美優がメインヴォーカルを務めた。このチームは最後まで残ったセルで組まれ、番組開始前のK-POPマスターによる参加者の国別評価順位の平均ももっとも低い。しかもこの曲には、オリジナル版ではIZ*ONEのチョ・ユリが務めるかなり高音のパートがあり難易度はとても高い。

 他にヴォーカルに自信のあるメンバーがいなかったこともあり、伊藤はこの高音パートに挑んだ。だが、何度も練習しているうちにノドを痛め、本番でも当該のパートで失敗してしまった。そしてチームは負け、伊藤もこのミッションを最後に脱落する。彼女には同情する向きもあるが、実力を基準とするK-POPではやはりこうしたシビアな結果となってしまう。