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博多華丸の次女も脱落…日中韓オーディション番組『ガルプラ』に見る、次世代アイドル争いの「激しさ」

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2021/09/10
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“メジャーリーグ”だからこそのクォーター制

 コネクトミッションは、エピソード3~4において11組の対決を放送して終わった。

 だが、このチーム戦の結果で次のステージへの進出が決定されるわけではない。あくまでもその判断は、「ガーディアン」と呼ばれる視聴者の投票に委ねられる。コネクトミッションで勝ったメリットは、投票締め切り前の24時間だけセルの得票が2~3倍になるベネフィットを獲得できることにある。つまり、少し有利になる。

 投票はセル単位なので、日韓中の3人は運命共同体だ。過去のK-POPオーディション番組と大きく異なるのは、この点にある。あくまでもクォーター制(一定比率の割り当て制)で足切りされるので、韓国勢よりも相対的に実力が劣る日本・中国勢にとっては有利なシステムと言える。

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『GIRLS PLANET999』公式サイトより

 クォーター制にこだわるのは、得票を韓国50%:グローバル50%で調整するためでもあるが(こうしないと人口の多い中国の参加者が圧倒的に有利になる)、これはK-POPらしいルールでもある。日本人メンバー3人を含むIZ*ONEの成功もあり、“メジャーリーグ”として積極的に国外に門戸を開いて人材を獲得しようとする姿勢が見えるからだ。

 もちろんこれにはマイナスの側面もある。とくに相対的に能力の高い韓国勢にとっては、チーム編成によって実力を発揮する前に消えていく参加者が出るかもしれない。それでもクォーター制にこだわるところに、このコンセプトに対するMnetの強い意思を感じる。新グループの狙いは、東アジア全域どころかグローバルマーケットを掴むことにあるからだ。