「救える命だったんだよ!」と、罵声が鳴り響き
別の父親は、準奈さんの下駄箱に複数回も「死ね」「キモい」と書かれた手紙が置かれていた件について、独断で放置し続けた教職員の危機意識の欠如を指摘した。
「3、4回あって何でそこで止められないんですか。もう1回あったらってなんなんですか。3、4回やって気づいたんだったらそこで(犯人を)探すべきでしょう。だからこんなことになってしまったんでしょう。先生たちが全員知っていて隠していたわけでしょう。ということは、せっちゃんは誰にも頼れなかったんですよ。同じ生徒からやられて、助けを求めるのは先生たちなんですよ。それがあなたたちグルだったんでしょ。それに対してどう思います? ただ謝ればいいんじゃないんですよ。はっきり答えてください」
「救える命だったんだよ!」と、怒声が鳴り響き、校長は学校側の不備を陳謝した。
「その……(イジメの)メモの件につきましては、本当にこう、対応につきましてはマズさがあったと私自身も本当にこう、思っております。悔やんでも悔やみきれない、本当に……」(校長)
「だから、(イジメで)この事件が起こったのかもしれないではないですか。違いますか」(前出の1年生保護者)
「因果関係につきましては、学校で調査したところ、それについてははっきりしていないということはございます」(校長)
遺族のイジメアンケート「取り間違え」への疑問
噛み合わない質疑応答が終盤に差し掛かった時、ある保護者から「イジメアンケート」について、「イジメアンケートで(準奈さんがイジメを受けていたかどうかについて遺族が)『あてはまる』に〇を書いたんですけど、教育委員会の方には『あてはまらない』とされて提出があった。この件につきましてどうでしょうか?」という質問が投げかけられると、会場の空気はさらに緊迫さを増した。すると、校長に代わって教育委員会の職員がこう返答した。
「報告書の方には『あてはまらない』の方がカウントされておりました。ところがもう1回学校の方に残っているアンケートを再確認したところ、『あてはまる』という部分が正しいことがわかりました。間違えて(前回行われた)6月のアンケートのコピーが来てしまったということが、その間違いの原因です。大変申し訳ございませんでした」(教育委員会)
会場がざわめき、質問した保護者が学校と教育委員会を咎めた。
「いや、1枚取り間違えるなんてありえないでしょう。全部取り間違えるならわかりますよ。なんで(準奈さんの)1枚だけ取り間違えるんですか。それって怪しくないですか。わざとですか。取り違えたのは学校の側ですか」(前出の保護者)
「わざとということは絶対ないと思います」(教育委員会)