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「セフレから恋人へのステップアップってかなり難しい」 “性こじらせ男女”を描いたマンガ家が考える“結婚観”

いつまちゃんインタビュー#2

2021/10/23
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本当にはっきりさせたい時のために結婚があるのかな

──結局、セフレと恋人の違いってどこにあると思われますか?

いつまちゃん 作中で桃ちゃんも付き合いたての彼氏と過去のセフレを比較して、同じようなことを悩んでましたね。人によって定義は変わってくると思うんですけど、私も桃ちゃんと同じで、自分と相手がお互いどう思っているかだと思います。自分が相手を恋人だと思っていても、相手が遊び相手だと思っていたら、周りから見たら「遊ばれている」「ほんとはセフレなのにね、あの子」と思われますよね。

 でも、「自分がこの人と付き合っている」とお互いが思っているとしたら、もしもほかに何人かセフレがいてもその2人は付き合っているってことになりませんか? だからお互いがお互いをパートナーとして尊重している状態が恋人という状態なのではないかと思います。

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桃ちゃんもセフレと本命の違いに悩んだ ©いつまちゃん/集英社

 その上で、本当にはっきりさせたいとき、共に責任を分かち合い支え合うときのために結婚があるのかなと思います。「私って本当にあなたにとっての生涯のパートナーだよね」というのを書面で契約できますし、日本で重婚は認められていないので、確実ですよね。別に結婚はしてもしなくても幸せになれますけど、結婚という定義のおかげでお互いが本当のパートナーだということを証明できると考えたら、結婚っていい制度じゃないかなと思います。一刻も早く、性別にとらわれずに結婚が認められてほしいですね。

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