文春オンライン

連載文春図書館 ベストセラー解剖

大人も思わずやみつきに…皇帝ペンギンがいざなう「終わらない間違い探しの世界」

『ぺんたと小春のめんどいまちがいさがし』(ペンギン飛行機製作所 製作)――ベストセラー解剖

2021/10/20
note
『ぺんたと小春のめんどいまちがいさがし』(ペンギン飛行機製作所 製作)サンマーク出版

 皇帝ペンギンのひな「ぺんた」と「小春(こはる)」が、読者を「間違い探しゲームの世界」へ誘(いざな)う本書が大ヒット。ページを開けば、色とりどりの可愛い動植物が溢れんばかりに描かれている。一見子供向けだが、ゲームのレベルは手応えがあり、大人も思わずハマってしまう。何しろ間違いの数が1冊のなかに1200個以上もあり、探しても探しても終わらないのだ。

「あるとき5歳の娘に間違い探しの本を買ってあげたのですが、娘はあっという間に全ページを制覇。『すぐ終わっちゃってつまんない!』と叫んだのです。その言葉が妙に心に刺さり、後に『ならば終わらない間違い探しの本はどうだろう?』と本書の企画につながりました(笑)」(担当編集者の岸田健児さん)

 ゲームの数は全部で29。各ゲームのなかに、難易度の異なる「間違い」が10~100個隠れている。

ADVERTISEMENT

「間違いをサクサク見つけられる爽快感と、残った難問に『何としても見つけたい!』とつい夢中になってしまうやみつき感。その両方を楽しめる作りになっています」(岸田さん)

 読者層は10歳以下から90歳台と幅広い。届く読者ハガキの約8割は高齢者からで「脳トレ用に購入した」「孫のために買ったが自分の方が夢中になっている」といった声が多いのだそう。既刊の第2弾も好評で、来月には第3弾が刊行予定。

2020年11月発売。初版8000部。現在18刷18万部

ぺんたと小春のめんどいまちがいさがし

ペンギン飛行機製作所

サンマーク出版

2020年11月17日 発売

ぺんたと小春のめんどいまちがいさがし2

ペンギン飛行機製作所

サンマーク出版

2021年4月28日 発売

大人も思わずやみつきに…皇帝ペンギンがいざなう「終わらない間違い探しの世界」

X(旧Twitter)をフォローして最新記事をいち早く読もう

週刊文春をフォロー