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そばつゆに燻製香が絶妙にマッチ…立ち食いそば屋で「シャウエッセンそば」を食べくらべ《四者四様の絶品メニュー》

2021/12/07
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「まる美」は「ぱりぱり‼シャウそば」

 次に向かったのは東急多摩川線矢口渡駅近くの「まる美」。久しぶりの訪問にもかかわらず、古瀬店主とお母さんが笑顔で迎えてくれた。「ぱりぱり‼シャウそば」(450円)のチケットを買い席に着く。人気は上々のようで、10時過ぎには売り切れる日もあるとか。

東急多摩川線矢口渡駅近くの「まる美

 登場したその姿を見てびっくり。シャウエッセンを春巻きの皮で巻いて、そのまま揚げたものが2つのって登場した。まずアツアツのつゆをひとくち。甘みの少ないきりっとしたつゆが沁みる。そしてシャウをかじると春巻きの皮がまずパリッとはじけて、さらに中のシャウエッセンがパリッとはじける。パリッとダブルではじけるのか。これは奥深い味である。そして燻製香の肉汁が口内にほとばしる。

「まる美」店主の古瀬博文さんのアイデアは娘さんから
「ぱりぱり‼シャウそば」(450円)はナイスビジュアル
ダブルのパリッと感に少し興奮

「自分の娘がウインナーで揚げ春巻きを作っていたのを思い出し再現してみました」と古瀬店主はいう。なるほど家族の絆が詰まった味である。「若い人向きに作ったのですが、年配のお客さんが毎日これを目当てに食べに来てくれるようになっています」とうれしい一面も。

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 いまは「げそ天そば」と人気を分け合っており、古瀬店主もしばらくは続ける予定だという。