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2021/12/06

genre : 歴史, , 社会

通路からいい匂いが…

 通路には土産物屋があって、傍らでは551の蓬莱の豚まんのお店も。そこに長蛇の列ができていたが、551って大阪名物であって京都名物じゃあないような気もするんですけど、どうなんでしょう。まあ、おいしいから大阪とか京都とかはどうでもいいということなのだろう。

 自由通路を反対に進むと、階段を降りて駅北側(烏丸口)の駅前広場へ通じている。ただし、在来線の改札の中から烏丸口側に出るルートは他にもある。改札内の通路から0番のりばへの階段を降りればすぐに中央改札が待ち受けていて、そこからも烏丸口に出ることができる。

 

 実は筆者はかつて京都に住んでいたことがあるが、そのときを思い出しても京都駅で降りたときには橋上の西口改札を出て、京都駅から乗るときには中央改札から入って階段を登って橋上通路から目的の乗り場を目指していたものだ。ちなみに、中央改札を入ってすぐの0番のりばから右手に向かってずーっと歩いていくと嵯峨嵐山方面に向かう嵯峨野線ののりばへ続いている。

 

 中央改札の前には地下に続く階段があって、そこからは地下街のポルタや地下鉄の通路にも繋がる。もちろんそのあちこちには土産物店があったり、仰ぎ見れば1997年に完成した4代目駅舎の立派なお姿。西側には伊勢丹、東側にはホテルグランヴィア京都が入っているという、とにかくドデカく現代的なデザインの駅ビルである。

「京都らしさが感じられない」の声も…

 この京都駅の駅ビル、完成した1997年頃にはとにかく評判が悪かった。今でも、せっかく古都・京都まで来たのに出迎えてくれるのがこの駅じゃあ興ざめですよね、などという人は少なくない。古都の玄関口ならば、和風建築っぽさがもうちょっとあってもいいのじゃないか、というわけだ。

 もちろんその言い分もよくわかるし、駅前にそびえる京都タワーともども京都駅の駅前はなんとなく京都っぽくない。神社仏閣ばかりのイメージを抱いている方が間違いだといえばその通りなのだが、どうしたって観光のお客は京都駅に“京都らしさ”を求めてしまうのだ。だから、現在の京都駅舎が完成した当時には「京都らしさが感じられない」などと批判されてしまった。

駅前にそびえる京都タワー

 しかし、じゃあその前の駅舎は京都らしかったのかというとそんなことはまったくなかったわけで、むしろ狭くてお世辞にもきれいとは言えず、それこそ国内外から観光客が大挙押し寄せる京都の玄関口にはふさわしからず。広くて立派な新しい駅舎になったのだから、わざわざ文句を言わなくても良いのではないかと思う。