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本心を打ち明けること

 時には、日頃のモヤモヤを自分の内に溜め込まずに、誰かに話してもいいだろう。友達、家族、よく知っている大人、それに電話相談窓口の専門家なんかに相談できる。学校や病院、そしてセラピストなどを訪ねて、直接話を聞いてもらうのもいい。ただ、誰もが同じように親身な対応をしてくれるわけではない。話してもスッキリしない場合には、きみに合う人に出会うまで探し続けることが重要だ。

 ユースクリニックでセラピストとして働き、若い男性から相談をよく受けるシーモンに話を聞いてみることにしよう。シーモンが言うには、相談にくる若者たちは、こころの痛みや、その原因に気づいていないことが多いそうだ。

「ここに来る若者は、たいがい、からだの問題を抱えているか、性感染症にかかったんじゃないかと不安になって訪ねてくる。しかし、彼らにいろいろ聞いてみると、家庭や将来など、さまざまなことに不安を抱えていると教えてくれる」

 シーモンによると、そういったネガティブな感情は、少しずつ長い期間をかけて蓄積されていき、自分が悩んでいる状態に気づけないことが多いらしい。だからこそ、誰かに相談するのは、自分に起こっていることを言葉で表現する機会になるから、とてもおすすめなんだ。泣くことだけが、感情を表す行為とは限らない――不特定多数の人とセックスをしたり、酒に溺れたり、当たり散らしたり。これらの行動は、自分の中でくすぶっているなにかが原因だと気づいていない人が多い。それを聞いてぼくはこんな質問をしてみた。

「くすぶった状態は、性生活に影響を与えたりしませんか?」

「そうですね。多くの男性はベッドでの悩みを誰かに打ち明けたいと思っています。ただ、その悩みが実際には他の感情に関係している可能性に気づいていなかったりもするんです。もしなにかが原因で日常生活を楽しめていないなら、確実にその人の性生活にも影響を与えるでしょう。それは時に、悪循環に陥ることもあります。普段の生活で悩みを抱え、さらにセックスも思い通りにできないとなると、落ち込むばかりです。そういうときは、ちょっと立ち止まり、大人に相談して自分の考えや感情を整理するために助言してもらうことが、とても重要です」

【前編を読む】「ノーと言わないし、嫌がっている様子もなかった…」という言い分は通用する?“性的圧力”の“深刻すぎる問題”に迫る

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