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「ノーと言わないし、嫌がっている様子もなかった…」という言い分は通用する?“性的圧力”の“深刻すぎる問題”に迫る

『RESPECT 男の子が知っておきたいセックスのすべて』より #1

note

 日本において、制定以来100年以上に渡って改正されてこなかった性犯罪に関する刑法は、2017年に大きく改められることとなった。2017年の改正で実現されなかった「性的同意年齢の引き上げ」や強制性交等罪を認める要件とされる「暴行、脅迫、抗拒不能要件の撤廃」などについては、2021年10月より法制審議会で議論されている。

 「性行為に行う相手から発せられる『イエス/ノー』の信号の受け取り方」はどのようになされるべきなのだろうか。ここでは、スウェーデン在住の作家、インティ・シャベス・ペレス氏の著書『RESPECT 男の子が知っておきたいセックスのすべて』(現代書館)の一部を抜粋。お互いに満足できる性交の条件を探る。(全2回の1回目/後編を読む)

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イエスとノー

 セックスをするとき、相手の意思表示を読み取る責任がある。ぼくが誰かとメイクアウトしたり、寝たりするときには、常に相手の反応に目を光らせている。つまり、ぼくの行為を気に入っているか、もしくは嫌がっているかを伝えるサインってこと。ぼくがしていることを相手が気に入っているようなら、楽しんでいる意思表示だと読み取って、その行為を続けることができる。サインを読み取れれば、新しいことを試せるし、相手の気持ちを確認できる。このサインは、ふたりのセックスをわかりやすくガイドする方位磁石の役割を果たし、ぼくがこれに従っていれば、相手が喜んでいることがわかるというわけだ。

 セックスをするときは、相手からポジティブなサインを受け取ることが常に重要なんだ。相手がその行為を楽しんでいる、そして、ふたりのしたいことが一致している、このふたつを確認できるからね。サインを読み取ることで、ぼくは相手の許容範囲に対するリスペクトを示し、これによって、パートナーが安心してリラックスした状態で、ぼくと寝ることができるというわけ。お互いの意思表示を読み取ることで、ふたりとも満足できるし、同意のもとにセックスをしていると言える。

「ノー」のサイン

「イエス」のサインを読み取ると同時に、「ノー」のサインにも注意する必要がある。たとえば相手のズボンを脱がそうとボタンを外している際に、「ノー」のサインを受け取ったら、3つの可能性が考えられる。ひとつめ、ペースが早すぎると感じていて、ズボンを下ろすのはもう少しあとにしたいのかも。ふたつめ、メイクアウトするぐらいならいいけど、今日はズボンを脱ぎたくないのかも。そして3つめ、今日はメイクアウトすらしたくないのかも。3つめの場合は、すぐにやめなきゃいけない。

「ノー」のサインを感じたら、一旦動きを止め、相手にどうしたいのか直接聞いてみるのがベストだ。さもないと、本当は今すぐやめてほしいと思ってるのに、その「ノー」の意味をはき違えて、メイクアウトを続けてしまう危険がある。