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作詞した歌詞で女性を商品のように扱っていることが指摘され…

 BTSはメンバーが作詞作曲することでも知られるが、その歌詞の中に「女性嫌悪ミソジニー」的な表現が含まれているとし、「韓国ARMY」は2016年5月、BTSとHYBE社へ公式にそうした表現についての説明を求めたことがあった。

 問題視されたのは、2014年に発売されたBTSのリーダーRMらが作詞に参加した「ホルモン戦争」や「Can You Turn Off Your Phone」など5曲だった。前者では歌詞にある「オンナは最高のギフト」という表現や、後者では「食事を目で食うのか、女の子みたいに」というものなど、女性を商品のように扱っていることが指摘された。

 この2カ月後、BTSとHYBE社は回答としてこんな公式コメントを出し謝罪している。一部抜粋しよう。

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「歌詞についてミソジニーに関する議論がされていることを知り、創作意図とは異なり女性を侮辱していると誤解される可能性があり、そのために多くの方々を不快にさせる可能性があると判断しました。(中略)Big Hitエンタテインメントと防弾少年団のメンバー全員は防弾少年団の歌詞とSNSのコンテンツにより不快にさせてしまった方々とファンの皆さまに心より深くお詫び申し上げます。(中略)至らない点について指摘していただければさらに努力し、ファンと社会のアドバイスに耳を傾けるようにします」

勉強しながら、問題解決へ寄り添っていける姿を見せたい

 その後、リーダーのRMは歌詞について女性学の教授に教えを請うたり、関連書籍を読んでいることなどが伝えられていたが、2021年9月、国連でのスピーチ後に出演したアメリカのABC放送の報道番組「Good Morning America」でもこう語っていた。

「個人的には2015年と16年、ミソジニーに関する指摘を多く受けました。そこから女性学の教授に歌詞について教えを受けたりしながら自らを振り返って、ジェンダーの役割や性平等問題に関して無関心だったのではないかと深く考えました。自分のできる範囲でこうした問題について関心を持ち、勉強しながら、(問題解決へ)寄り添っていける姿を見せたいと思っています」

 HYBE社は秋元氏とのコラボにおける騒動について、「誤解の素地がある可能性があり、それにより多くの方に居心地の悪さを感じさせることを知った」とし謝罪している。

 こうした背景を見れば秋元氏に関わる一連の出来事は自然な流れだった。