日韓中から33人ずつ99人を集めたK-POPオーディション番組『Girls Planet 999』(以下『ガルプラ』/ABEMA)。10月22日についに最終回を迎え、9人組ガールズグループ・Kep1er(ケプラー)のデビューメンバーが決まった。
視聴者投票によってメンバーは決まったが、そのオーディション方式やメンバーの今後には大きな課題が残る内容となった。これから待ち構える困難をKep1erはどのように乗り越えていくのか──。
まるでプロスポーツのよう…前代未聞の“移籍”
Kep1erのメンバーに選ばれたのは、キム・チェヒョン、ヒュニン・バヒエ、チェ・ユジン、キム・ダヨン、ソ・ヨンウン、カン・イェソ、江崎ひかる、坂本舞白、シェン・シャオティンの9人だ。韓国勢6人、日本勢2人、中国勢1人という構成になった。この企画は「グローバルグループ」の誕生を目的としていたので、なんとかそれは成立した。
そのなかで、とくに注目されるメンバーはふたりいる。ひとりは、おそらくグループのリーダーを務めることになるチェ・ユジンだ。
現在25歳の彼女は、2015年から6人組グループ・CLCで6年活動してきた。所属プロダクションからCLCの活動停止を告げられて今回参加したユジンは、浪人することなくKep1erに加入することになる。
オーディション番組『PRODUCE 48』から生まれたIZ*ONEでは、宮脇咲良などAKB48グループの3人が期間限定でレンタル移籍し、過去にデビュー経験のあるクォン・ウンビも再デビューを果たして成功したが、ユジンのようにほとんど間を置くことなく新グループに入るのは前例がない。まさにプロスポーツにおけるチーム移籍のようだ。
これは、ジャニーズやAKB48などグループ長寿化のスキームを進展させてきた日本とは大きく異なる、非常にアグレッシブなソリューションだ。そこでは、人材の流動性を高めることがK-POP全体の活性化につながることが志向されている。
ユジンの再デビューは、K-POPオーディション番組が芸能人の再チャレンジを可能とするセーフティネットでもあることを証明した。彼女は新たな可能性を切り拓いた存在となった。