――実際オーバードーズで倒れたり意識がなくなったり、そういったことというのはあったんですか?
依存症子 確か26ぐらいの頃に、夏だったんですけど、急に倒れたらしいんですよ。私は全く記憶になくて、気づいたら病院のベッドの上だったことがありました。その時に医師から「てんかんじゃないか。後日検査に来てね」と言われて、検査に行ったんです。でも、脳波には全く異常がなくて。向精神薬をフリスクケースに入れて“食べている”頃だったので、夏、大量に汗をかいてパタッと倒れちゃったんですよね。そういうことは何回かありました。
結婚したのは「貢がせすぎた。結婚詐欺にならないため」
――しかしその後ご結婚をされますよね。「(3)幸せな結婚生活から一転、33歳で受刑者に」のところです。
依存症子 はい。
――旦那さんはどちらで?
依存症子 私が銀座で働いている頃にお客さんとして来ました。そこで出会ったのが初めです。
――そこから結婚に至るまでというのはスムーズに行ったんですか?
依存症子 スムーズには行ってないです。結婚すると思っていなかったので。本当にひどいんですけど、私は男性を金づるとしか見ていなくて。オーバードーズをするために、そして働かなくてもある程度着飾れるように、男性からはお金を引っ張ることをひたすらしていました。今の夫からもそういう目的でいろんなものを貢がせて、お金ももらって。でも、このままだと結婚詐欺になるなと思ったんですよ。初めはそういう……。でももちろん嫌いではないんですよ。夫のことは嫌いではないんですけど、結婚しようと思った理由は、結婚詐欺にならないためでした。
――いくらぐらい貢いでもらっていたんですか?
依存症子 3000万ぐらいは余裕でいってると思います。
――どれぐらいの期間でですか?
依存症子 1年ぐらいかな。自分が逆の立場だったら、ここまで金かけた女を途中で「もういいや」ってなれないですよね。
――「お付き合いしましょう」と言ってお付き合いされたわけではなかったということですか。
依存症子 そうですね。そういうわけではないですね。
――でも、症子さんから「結婚しましょう」というふうに声をかけたと。
依存症子 そうですね。
夫が知らない事実「食べていた“フリスク”は向精神薬」
――当時、旦那さんは違法薬物に手を出している状況はご存じだったんですか?
依存症子 知っていたと思います。過去そういうことをやってたよ、という話はしていましたし。ただ、私が食べている“フリスク”が向精神薬だとは思っていなかったみたいです。フリスク好きな子なんだな、って思ったそうで。
Y記者 結婚生活はいかがでしたか?
依存症子 すっごいつまんなくて。なんだこれ、と思って。何も刺激がないと言ったら変ですけど、夫の帰りを待って料理を作ったり掃除をしたりという当たり前が幸せだということに全く気付かなくて。過去の私は、例えば誕生日には胡蝶蘭に囲まれていたのにとか。若い頃、一生懸命仕事していた全盛期の自分ばっかりが思い出されて、なんて今の生活はつまらないんだろうと思っちゃったんですよね。
で、また風俗に戻っちゃったり。オーバードーズするための薬がお小遣いでは買えない。足りなければ働かなくちゃいけない。そこでコンビニバイトでもいいわけなんですよ。なのに、安易なほうに走っちゃう。
――ソープに戻ったことは旦那さんも知っていたんですか?
依存症子 内緒で戻りました。「仕事行ってくるね」みたいな感じで。夫も「どこ行くんだよ」とか「何の仕事してるんだよ」みたいなことを聞くような人じゃなかったんです。そこはすごく信頼されていたんですよ。たぶんその時期は。