1月9日、文春オンラインが報じた一連のTBSの「『アイ・アム・冒険少年』やらせ疑惑」報道(#1、#2、#3)。
同番組の名物企画「脱出島」は、出演者が45Lのリュックひとつ=ワンバッグに入る分の持ち物のみを無人島に持ち込み、それ以外は島にある限られたアイテムだけを使ってイカダを作り、有人島へ脱出するまでの時間を競うというものだ。ところが、取材班が現地に行って、撮影の様子を確認すると、そこで過剰演出ややらせと思われる撮影が行われていたことがわかったのだ。
TBSはこの報道を受け、出演者であるあばれる君を乗せたイカダを小船が牽引したワープ行為などの演出について、「出演者の安全面を考慮しての対応だった」とし、「今後の放送に影響はありません」とスポニチの取材に回答した。
だが、取材班が確認した番組の過剰とも言える「演出」はあばれる君に対して行われたものだけではなかった。1月3日に放送された『冒険少年 新春! 超・脱出島SP』で「脱出島」企画に初挑戦したお笑いコンビ「ハリセンボン」の2人に対しても首を傾げたくなるような「演出」が行われていたのである。
地元の釣り人の証言によると、過去にも…
取材班は2021年11月26日、あばれる君が「脱出島」のロケ地である奄美地方にある無人島・A島から脱出するまでの一部始終を確認した。あばれる君のイカダを牽引した小船は撮影ポイントを探すかのように長時間、北や南に点々と進んでいた。その牽引の様子は動画でも公開した(#4)。
船によるイカダの牽引が行われたのは今回だけではなかったようだ。地元の住民が証言する。
「去年の夏ごろ、夕暮れ時にA島付近で釣りをしていたら、イカダを漕いでワーワーと叫ぶあばれる君を目撃しました。クルーもいたから丁度、脱出シーンを撮影していたのだと思います。ほんのちょっと撮影したらあばれる君は船に乗り込んで、イカダは船に牽引されて、奄美大島本島方面に行ってしまった。
数時間後、港に戻っている途中、約10キロ離れた本島の海岸そばで再びクルーに遭遇しました。今度はゴールシーンを撮影していましたね。本島の浜辺には芸人のジャングルポケットの3人が座っていました」