ホテル評論家として2021年の1年間でホテル・旅館に宿泊したのは約260泊。コロナ禍という状況で、「泊まってよかった」といえるホテルの条件は変化したのだろうか――。「1月~3月編」、「4月~6月編」、「7月~9月編」、「10月~12月編」と4回に分けてお届けするこの企画。今回は7月~9月編。

7月13日(火)ルネッサンス リゾート オキナワ(沖縄県恩納村)

https://renaissance-okinawa.com/

ルネッサンス リゾート オキナワ(沖縄県恩納村)

「ルネッサンス リゾート オキナワ」は、ビーチを囲むようなロケーションが魅力のホテル。ステイの快適性は言わずもがな、長い滞在でも飽きないダイニングや、沖縄の海を存分に満喫できるマリンアクティビティの充実度が大きな魅力。

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ルネッサンス リゾート オキナワ(沖縄県恩納村)

 昨年大規模リニューアルが施され、ゲストルーム全377室のうち353室が大きく変わった。おすすめは断然クラブフロア。随所にマリンカラーが取り入れられた壁面装飾やテキスタイルが特徴的で、潮風を感じるバルコニーや質の高い調度品も秀逸。クラブラウンジもソファ、テキスタイルなど海のイメージで、贅沢なリゾートステイを演出してくれる。

ルネッサンス リゾート オキナワ(沖縄県恩納村)

 リゾートホテルならではの個性豊かなグルメも魅力。「オールデイダイニング セイルフィッシュカフェ」は、“アジアンフュージョンブッフェ”がテーマで、沖縄や中国ほかアジア諸国の料理が、沖縄の食材を用い供される。海に面する開放的なテラス席では、夕風が吹き抜ける極上のひとときを味わえる。

7月17日(土)ホテル ココ・グラン上野不忍(東京都台東区)

ホテル ココ・グラン上野不忍(東京都台東区)

 リピートしてきた「ホテル ココ・グラン上野不忍」がクローズするとのことで最終日に訪問。インバウンド需要が減少したため仕方ないとはいえ、好きなホテルがなくなってしまうのはやはり寂しい。

ホテル ココ・グラン上野不忍(東京都台東区)

 夕刻、夏の上野をウォーキング。ココ・グラン上野はアジアンリゾートの雰囲気だが、アメ横もアジアの路地裏のようで楽しい。不忍池をぐるっと回り、楽しい1時間半で汗だく。これでこのホテルのサウナも最後か。

ホテル ココ・グラン上野不忍(東京都台東区)

 私的なランキングではあるが、全国で5本の指に入る無料朝食はいつもよりパワーアップ。とにもかくにもお疲れさまでした。

7月24日(土)MIMARU SUITES 京都四条(京都市下京区)

https://mimaruhotels.com/jp/hotel/suites-kyoto-shijo/

MIMARU SUITES 京都四条(京都市下京区)

 各地へ16施設を展開している「アパートメントホテルミマル(MIMARU)」が、京都四条烏丸で「MIMARU SUITES 京都四条」を開業。京都に住むように旅するには、アパートメントスタイルが合う。

MIMARU SUITES 京都四条(京都市下京区)

 全室2ベッドルーム以上のスイートタイプで構成、リビング・ダイニングとベッドルームを分けており平均75平米のプライベート空間を確保。それぞれコンセプトが異なるのも楽しい。

MIMARU SUITES 京都四条(京都市下京区)

“泊まれる道具店”がコンセプト。川端滝三郎商店や倉日用商店など、京都の目利きが集めた暮らしの道具を揃えた「みまる道具店」がロビーにあり、食器や調理器具、酒器などが部屋で自由に使えるといったプレミア感を打ち出している。

8月2日(月)雫石プリンスホテル(岩手県雫石町)

https://www.princehotels.co.jp/shizukuishi/

雫石プリンスホテル(岩手県雫石町)

 雄大な風景が魅力の「雫石プリンスホテル」へ。秀峰岩手山を望む雫石は、スキー場で知られる地だが、周囲には小岩井農場や盛岡手づくり村といった観光スポットも点在。現在はリモートワークもできるビジネスルームが設置されるなど、多様な使い方ができる滞在型ホテル。

雫石プリンスホテル(岩手県雫石町)

 ディナーは地産野菜の美味しさを実感できる。サラダパフェも楽しい。アフターディナーはロープウェーへ。冬のスキーシーズンだけではもったいないということで、夏にも稼働。標高730メートルの高倉山山頂から銀河の大パノラマを鑑賞できる「雫石銀河ロープウェー」は大人気。

雫石銀河ロープウェー

 レトロなロープウェーに乗り込むと、出発直前に電灯が全てOFFとなり暗闇に。出発して2~3分、少し暗さに慣れてきた辺りで振り返ると…そこには幻想的で煌びやかな灯りが広がっていた。