ホテル評論家として2021年の1年間でホテル・旅館に宿泊したのは約260泊。コロナ禍という状況で、「泊まってよかった」といえるホテルの条件は変化したのだろうか――。「1月~3月編」、「4月~6月編」、「7月~9月編」、「10月~12月編」と4回に分けてお届けするこの企画。今回は10月~12月編。

10月1日(金)ヒルトン東京お台場(東京都港区)

https://hiltonhotels.jp/hotel/kanto/hilton-tokyo-odaiba

ヒルトン東京お台場(東京都港区)

「ヒルトン東京お台場」の魅力はやはりロケーションとリゾート感。都心にあって海風も感じられるのは、このホテルならではの価値。贅沢なプールや屋外ジャグジーも都市型リゾートの売りといえる。

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ヒルトン東京お台場(東京都港区)

 都心にあって全室バルコニー付きというのは稀有。客室で四季を感じられる上に、インルームダイニングも充実しているので、開放的な空間でグルメも満喫できる。

ヒルトン東京お台場(東京都港区)

 一方で館内のダイニングも充実。今回は鉄板焼き初体験。食材を芸術の域にまで仕上げる技に身を委ねる。

10月4日(月)屈斜路プリンスホテル(北海道弟子屈町)

https://www.princehotels.co.jp/kussharo/

屈斜路プリンスホテル(北海道弟子屈町)

「屈斜路プリンスホテル」へは女満別空港やたんちょう釧路空港からのアクセスが候補となるが、今回は釧路空港から完全濃霧の摩周湖に立ち寄りつつ、レンタカーで。ホテルを中心に周辺観光も楽しめるロケーションだ。

屈斜路プリンスホテル(北海道弟子屈町)

 クラシック風の建物はクローズし、現在は近代的。質感の高い館内で、眺望はいわずもがな。スタッフのホスピタリティも素晴らしい。屈斜路湖名物の未確認生物“クッシー”の折り鶴にもホテルのハートを感じる。

屈斜路プリンスホテル(北海道弟子屈町)

 フレンチのディナーはこれまでのプリンスホテル経験でも特筆すべきもの。羅臼の「大王鬼神蝦(ダイオウキジンエビ)」、幻のじゃがいも「インカのめざめ(弟子屈産)」など北の食材をまるごと頬張る素晴らしいコース。特に羅臼産キンキのグリルは感動の一皿。キンキの鮮度、火の入れ具合、北海道産山わさびと別海産バターに弟子屈産の九条ネギを添えたソースも最高。