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炭水化物は単体で食べない
図表14にあるのは、「ユーロピアン・ジャーナル・オブ・クリニカル・ニュートリション」という信頼度の高い医学誌に載せられた実験結果のデータです。
その実験では、健康な人を対象に、パンだけを食べた場合、バターをつけて食べた場合、オリーブオイルをつけて食べた場合、コーンオイルをつけて食べた場合の、血糖値の変化を調べています。
グラフを見れば一目瞭然。パンだけを食べると血糖値が一番上がります。油脂類の消化に邪魔されることなく、ブドウ糖をどんどん吸収できるからです。一方で、油脂類を一緒に摂ればパンの消化にも時間がかかり、ブドウ糖の吸収も遅れます。とくに、オリーブオイルがおすすめだということもわかるでしょう。
これと関連して言えることは、同じパンなら食パンよりもバターをたっぷり練り込んでつくられるクロワッサンのほうがいいということになります。さらに、具だくさんのサンドイッチならなおよしです。
つまりは、カロリーで考えてはダメなのです。とくに、炭水化物を食べるときに、カロリーを低く抑えようと「単体」で摂るのは最悪です。
カロリーで考えると、「蕎麦ならもり」「ご飯なら具の少ないおにぎり」ということになります。実際に、そうした間違った努力をしている人もいるでしょう。残念ながら、その努力によって「邪魔なく血糖値が上がる」状態をつくりだしています。
蕎麦でもおにぎりでもサンドイッチでも、カロリーは高くなっても具のたくさん入ったものを選ぶのが正解です。