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「そんなキャラ、すぐ飽きられて終わる」「どうせインストラクターになるんでしょ」なかやまきんに君が語る、それでも21年間“筋肉芸”を続けたワケ〈吉本から独立〉

なかやまきんに君さんインタビュー #1

2022/02/18
note

――頑張れば頑張るほど変わっていく筋トレでの成功体験も、その「自信」に繋がっていそうですね。 

きんに君 ほんとそう思います。僕はよく「筋トレは人生の教科書」って言ってますが、筋トレから色んなことを学んできたんですね。睡眠とか栄養とか、トレーニングをこれぐらいやったら筋肉がこれぐらい増えるとか、これ以上やると怪我してしまうとか。

 ボディービルでも勝ったり負けたりしながら、悔しさを味わい、それを乗り越えた先にある新しい自分を見つけてきたので。筋トレしてなかったら路頭に迷ってたんじゃないかと思う時もあります。 

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――筋トレに救われてきた。 

きんに君 仕事のない時代もいっぱいあったので。本気の筋トレって、少なくとも2時間を週に5回ぐらいしないといけないんです。さらにそのための食事と睡眠を考えると、結局一日24時間、できるだけ管理が必要になります。

 筋肉留学から帰ってきた時も痩せて仕事が減ってしまって、ゴールデンウィークが17連休とかだったんです。でも筋トレだけはしてるので、あてもなく日々を過ごさずにいられました。今日も頑張った、これだけ頑張ってたら大丈夫だと、自然とそういう考えにはなってましたね。 

お笑いと筋トレを選べと言われたら

――芸人さんは特に先輩との付き合いが密なので、先輩に飲みに誘われて「筋トレあるので」と断るのは難しそうですが、なかやまさんはどうでしたか。 

きんに君 断わってまではなかったですけど、たしかに人付き合いよりも筋トレを優先している面はありました。先輩との付き合いを優先させた方が、エピソードも増えてトークにいかせられたとは思います。そのことで、苦しい思いをした時代もあります。 

――バラエティがひな壇全盛になり、エピソードトークが生命線になっていた時期。 

きんに君 何もスタジオでしゃべらずに終わってしまい、帰りにピンマイク外す時恥ずかしいみたいな(笑)、そういう苦しい時期はありました。でもそれでも筋トレはやめない。

 

 お笑いと筋トレを選べと言われたら難しいですけど、でも筋トレの方をとっていたかもしれないですね。そこだけは、もうなんていうんでしょうか、売れてお金があったからといって変えることはないと思います。仕事がバンバンきて、バンバン儲かったとしても、それとは関係なしに、まずは絶対筋トレをしないといけないんですよ。 

写真=平松市聖/文藝春秋
撮影協力=ゴールドジム渋谷東京

2022/2/19 16:50…下記の表現を修正しました。
「1年間ロサンゼルスに留学された。 」→「ロサンゼルスに留学された。」

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

「そんなキャラ、すぐ飽きられて終わる」「どうせインストラクターになるんでしょ」なかやまきんに君が語る、それでも21年間“筋肉芸”を続けたワケ〈吉本から独立〉

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