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「ただ小さければいい」という訳ではない

 あとは「お花の巻き寿司」もすごく大変でした。米粒も切るんですよ。お米ひと粒でも大きすぎるので、炊いた後に切って。お花の形を作るために色をつけたご飯で5本の細巻きと卵焼きを作って、さらにそれを巻くという工程だったんですけど、本当に途中でやめようかと思いました(笑)。1本作って、もういい……って。気が遠くなる作業だったんですけど、その分撮影が終わった時の達成感がすごいですね。

苦労して作った巻き寿司(テイストメイドジャパン提供)

――料理を小さくする際のこだわりはなんでしょうか。

あさみ 実際には小さくないものを小さくするのが大変ですね。例えば、「海鮮丼」に添えた大葉は、そもそも小さいサイズが存在しないので、大葉を買ってきて小さく切った後にさらにハサミでギザギザを作って再現しているんです。

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 ミントとかだと、葉を分けていくと小さい葉があったりするんですけど、大葉やほうれん草は小さいものが存在しないので、自分で作っています。そこはいつも難しいですけど、こだわりでもあります。ただ小さければいいっていう訳じゃなくて、本物そっくりじゃないと可愛くないので。

大葉はハサミで切ってミニチュアサイズに(テイストメイドジャパン提供)

作るのはすごい時間がかかるが、食べるのは1秒

――今までで、「これだけは作れなかった」というレシピはありますか。

あさみ 大体は頑張って作っていますね。もちろん試作段階で失敗作はあるんですけど、例えば、ミニチュアのお好み焼きを試作で何回も失敗していると、「私、何やっているんだろう?」って思う時がありますけど、最後まで頑張りました(笑)。

 やっぱり細かい作業ですし、ずっと同じ姿勢でやっているので、目とか首がバキバキになります。すごい疲れますね。

お好み焼き(テイストメイドジャパン提供)

――「ちびめし」は動画だけでも見応えがありますが、材料や調理工程もしっかり説明されていますよね。

あさみ そうですね、それも「可愛い」という声をいただいています。「ちゃんとレシピまで書いてある」って。実際にそうやって作っているので、ちゃんと食べられるようになっていますよ。すぐ食べられちゃいますけど(笑)。作るのはすごい時間がかかるけど、1秒で食べられちゃう。なかなかもったいないですよね。

――撮影時間はどれくらいかかるのでしょうか。

あさみ 大体、1本撮るのに6時間から8時間はかかっていると思います。試作も何回も失敗しますし、「こうした方がいい」みたいな試行錯誤をしながらやるので、1日~2日くらいかかりますね。